芥川賞にノミネートされる条件としては、無名または新人の純文学作品ということになりますね。 受賞決定は、年2回開催される選考委員会によって行われます。 上期は7月、下期は1月です。 今年の上期は7月16日の開催予定となっています。
芥川賞と直木賞は、毎年2回(7月と1月)に発表されています。 7月発表分が上半期(前年12月から5月までに発表)、翌年1月発表分が下半期(6月から11月)に発売された作品が対象になります。候補作は … 6月16日(火)、第163回芥川賞の候補作が発表された。ノミネートされたのは、石原燃「赤い砂を蹴る」、岡本学「アウア・エイジ(Our Age)」、高山羽根子「首里の馬」、遠野遥「破局」、三木三奈「アキちゃん」の5作で、高山氏以外の4名が初ノミネート。 お笑い芸人・又吉直樹の「火花」芥川賞受賞は本当に快挙でしたね!また、もう一人の受賞者29歳の実力派作家、羽田圭介さんの「スクラップ・アンド・ビルド」の受賞も何かと話題です。どちらの作品も増刷が決まり、これからもまだまだ話題となり続けることでしょう。

どれほど難解な作品であったとしても、SFも純文学とは一線を画す存在として認識されているようです。純文学がピアノでライトノベルがギターならば、SFはシンセサイザーかもしれません。ライトノベルと同列にするとまた双方から怒られそうですが、SFが芥川賞にノミネートされたり受賞したことはあるのでしょうか? ラノベに比べるとSFはなんだか堅そうだし、古いSFなんかはライトノベルのような気軽さでは理解できないような難解な作品もありますよね。毎年二回ニュースで大々的に取り上げられる芥川賞。センセーショナルな作品が受賞しているのに、なぜかライトノベル(ラノベ)が取り上げられたことが無い、気がする。気がするではなくて、実は受賞したこともノミネートされたことも無いんですね。この事例からも、芥川賞では賞のスタンスからライトノベルが受賞することは無理かもしれませんが、直木賞の方は大変革があればもしかしたらライトノベルがノミネートの可能性があるかもしれませんね。ノミネートの条件はいくつかあるようですが、一般の私たちから見えるのは以下のポイントです。このように芥川賞は芸術性を非常に重視する新人賞なので、斬新・センセーショナルと銘打った作品が並ぶことが多いです。時代・流行・純文学・斬新さ、これらの物が凝縮した作品が選ばれていると考えると、芥川賞は服飾銘柄店の新作発表会のパリ・コレクションのような「この服いつどんなシチュエーションで着るの・・・?」な雰囲気に似ているのかもしれません。だとすると、ライトノベルやSFは東京ガールズコレクション・・・かもしれませんね。新人作家で斬新な作品が選ばれる賞なのに、なぜラノベが受賞しないのか? ラノベがダメならSFはどうなのか? 芥川賞とライトノベルの関係についてです。逆に過去に芥川賞を受賞した作品がもし今発表されたとしたらどうなるか予想すると、作風が時代に合っていないと判断されれば受賞どころかノミネートも難しいかもしれないわけです。ライトノベルは芸術性を追求しているというよりは、どちらかというとエンターテイメント娯楽作品としての色が強い物です。ピアノのコンクールにギターで出場しても優勝できないのと同じことです。そのため芥川賞にノミネートされたことも受賞されたこともなく、またこれからもそのようなことは難しいと考えられます。 芥川龍之介賞 最新情報 第163回芥川賞は高山羽根子さんと遠野遥さんに決定!(2020年上半期) 第163回芥川龍之介賞の選考委員会が2020年7月15日(水)午後2時より都内にて開催され、下記候補作品の中から高山羽根子さんの「首里の馬」と遠野遥さんの「破局」が授賞作に決まりました。 おかもと・まなぶ。1972年、東京都生まれ。早稲田大学教育学部理学科数学専修卒。早稲田大学大学院国際情報通信研究科博士課程修了。博士(国際情報通信学)。日本電信電話株式会社勤務、神奈川工科大学情報学部准教授を経て、2017年より教授。2012年、「架空列車」で第55回群像新人文学賞を受賞。同年、本作を収録した『架空列車』でデビュー。みき・みな。1991年、埼玉県生まれ。2020年「アキちゃん」で第125回文學界新人賞を受賞しデビュー。また受賞作は、8月10日(月)発売の「文藝春秋」9月号に全文と選評が掲載。直木賞受賞作は、8月22日(土)発売の「オール讀物」9・10月合併号に作品の一部と選評が掲載される。今回芥川賞にノミネートされたのは、石原燃「赤い砂を蹴る」、岡本学「アウア・エイジ(Our Age)」、高山羽根子「首里の馬」、遠野遥「破局」、三木三奈「アキちゃん」の5作で、高山氏以外の4名が初ノミネート。石原氏と三木氏は、小説家デビュー作がノミネートされた。2020年6月16日(火)、日本文学振興会より第163回芥川龍之介賞の候補作が発表された。いしはら・ねん。1972年、東京都生まれ。武蔵野美術大学卒。2009年より劇作家として活動。2010年「フォルモサ!」で劇団大阪創立40周年の戯曲賞にて大賞を受賞。2011年、短編「はっさく」が「テアトロ」10月号に掲載、その抜粋版がNYの演劇人が立ち上げたチャリティー企画「震災 Shinsai:Theaters for Japan」で取り上げられ、2012年3月11日に全米で上演される。本作「赤い砂を蹴る」が小説デビュー作となる。とおの・はるか。1991年、神奈川県生まれ。慶應義塾大学法学部卒。2019年「改良」で第56回文藝賞を受賞しデビュー。たかやま・はねこ。1975年、富山県生まれ。多摩美術大学美術学部絵画学科卒。2010年「うどん キツネつきの」が第1回創元SF短編賞の佳作に選出される。同年、同作を収録したアンソロジー『原色の想像力』(創元SF文庫)でデビュー。2016年「太陽の側の島」で第2回林芙美子文学賞受賞。芥川賞は、直木賞と同じく日本文学振興会が昭和10年に制定。新聞・雑誌(同人雑誌を含む)に発表された純文学短編作品のうち最も優秀なものに贈られ(応募方式ではない)、主に無名もしくは新進の作家を対象としている。授賞は上半期・下半期の年2回。選考委員は、小川洋子・奥泉光・川上弘美・島田雅彦・平野啓一郎(新任)・堀江敏幸・松浦寿輝・山田詠美・吉田修一の各氏。 毎年二回ニュースで大々的に取り上げられる芥川賞。センセーショナルな作品が受賞しているのに、なぜかライトノベル(ラノベ)が取り上げられたことが無い、気がする。気がするではなくて、実は受賞したこともノミネートされたことも無いんですね。 1月、7月になると思い出したように取り上げられる芥川賞と直木賞。今回は誰が選ばれた!とか、どんな作品だとか、毎年話題になりますよね。さて、中学生や高校生の時に少しでも小説を書いたことがある人には、ある種の憧れの賞なのではないかな~と思います。