2019年大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」は、毎週日曜日20時からnhk総合他にて放送中です。 前回、第35回「民族の祭典」は、1940年に開催されるオリンピックの開催地がついに決定、そして、水泳総監督・田畑 … 控室に戻った前畑秀子は、これまで支えてくれた松澤初穂、小島一枝と喜びを分かち合っていた。そんな時に盧溝橋で日本軍と中国軍が衝突する事件が起き、日中戦争が始まってしまうのである。200m平泳ぎの予選、前畑秀子は世界記録を大幅に縮めて準決勝進出を決めるが、それでも前畑秀子は松澤初穂に弱音を吐いた。副島道正はこれから背負う東京開催の重責に、さすがの治五郎も押し潰されそうなのだと思った。そして元気づけようと流行中の「東京ラプソディ」をかけ、皆で踊った。「オリンピックは国家的事業です。今の日本を世界に広く見せつけるのです。」前畑秀子はロサンゼルスで金メダルを逃したあと、悔しさをバネに過酷な練習を続けてきた。ここでは、平成31年~令和元年大河ドラマ「いだてん」第36話「前畑がんばれ」のあらすじ・ネタバレについて書いていきます。詳細なネタバレもあるので先の展開を知りたくない方は、【ネタバレ注意】はご遠慮下さい。たまに、私がところどころふざけてセリフや文章を考えて書いているところがありもすが、決して本編の大河ドラマ「いだてん」ではそのようなことはありません。なお、放送後の感想については、別ページで書いていきますのでそちらもよろしくお願いします。大河ドラマ「いだてん」 第42話「東京流れ者」あらすじネタバレ ここでは大河ドラマ「いだてん」第42話「東京流れ者」のあらすじ・ネタバレにサラッと紹介します。先の展開を知りたくない方ははご注意下さい。 …その興奮はラジオの向こうの日本にも届き、四三やスヤ、日本中がラジオに向かい「がんばれー!」と叫ぶ。その頃、ゲネンゲルの控室ではヒトラーが直々に激励に訪れていた。大河ドラマ「いだてん」 第3話「冒険世界」あらすじネタバレ ここでは、平成31年大河ドラマ「いだてん」第3話「冒険世界」のあらすじ・ネタバレについて書いていきます。詳細なネタバレもあるので先の展開を知 …ベルリン・オリンピックでの最大のライバルは、ドイツのマルタ・ゲネンゲル選手だ。一緒にオリンピックを戦った松澤初穂をコーチとし、自分の持つ世界記録を3度も更新した前畑秀子でさえ、押しかかるプレッシャーに苦しめられていた。仲間の気遣いに感謝しつつ、前畑秀子は亡き両親へ優勝を祈るのであった。政治はその言葉を前畑秀子に聞かれていたのを気づき、必死で取り繕う。前回大会の雪辱を期す前畑秀子(上白石萌歌)は、経験したことのないプレッシャーと闘う。日本中から勝利を期待する電報がベルリンに押し寄せ前畑を追い詰める。レースを目前にアナウンサーの河西三省(トータス松本)が体調を崩すが、田畑(阿部サダヲ)は前畑勝利を実況すると約束した河西の降板を断固拒否する。そして迎える決勝。ヒトラーも観戦する会場に響くドイツ代表への大声援。オリンピック史に残る大一番が始まる―「どうなってんだよ!遊佐!新井!このタイムじゃ、メダルどころか入賞も無理じゃんね。頼みの綱は前畑だけかぁ!」政治が滑って転んでいる隙に、前畑秀子はまたしてもお守りを飲み込んだ。大河ドラマ「いだてん」 第19話「箱根駅伝」あらすじネタバレ ここでは、平成31年大河ドラマ「いだてん」第19話「箱根駅伝」のあらすじ・ネタバレについて書いていきます。詳細なネタバレもあるので先の展開 …大河ドラマ「いだてん」 第5話「雨ニモ負ケズ」あらすじネタバレ ここでは、平成31年大河ドラマ「いだてん」第5話「雨ニモ負ケズ」のあらすじ・ネタバレについて書いていきます。詳細なネタバレもあるので先の …政治もベルリンで通訳だったヤーコブが自殺がしたことを知って、ドイツの模倣になることに不安を覚え始めた。各界の大物たちが顔を揃え、意思疎通がうまくいかず、それぞれが勝手な意見ばかりを主張するのだ。「だ、だいじょぶ、だいじょぶ~。記録なんか気にしなくていいんだからね。」前畑とは逆にゲネンゲルはタイムを縮めて、万全の状態で決勝にコマを進めた。観客席からは割れんばかりの「マエハタ!」の大歓声が沸き起こっていた。治五郎の発言はヒトラーが行ったベルリン・オリンピックの方針に似ている。観客席に姿を現したヒトラーに促されるように「マルタ」コールが起こる。ゲネンゲルも自国開催、ナチスの権威を示すために相当な重責を担っている。歴史大好き葦尊彦による世の中のしょうもないことを前向きになるべく面白く考えていこうというお話。決勝の前夜、前畑秀子の部屋に松澤初穂と同僚の小島一枝がやってきた。レースは前畑秀子がわずかなリードを保ち、最後のターンを終えてゲネンゲルとの一騎打ちに。やがて帰国し、オリンピック組織委員会が発足すると、その副島道正の不安は現実のものとなる。大河ドラマ「いだてん」 第41話「おれについてこい!」あらすじネタバレ ここでは大河ドラマ「いだてん」第41話「おれについてこい!」のあらすじ・ネタバレについてサラッと紹介していきます。先の展開を知り …大会前、二人は互いに世界記録を更新し続け、どっちが勝ってもおかしくない状況にあった。「すいません。少々熱くやりすぎました。あれは実況じゃなく応援放送です~。次の東京では・・・」Copyright© おもしろきこともなき世をおもぶろぐ , 2020 All Rights Reserved.「次はありません。ウチ、このオリンピック大好きになりました!」 ここでは、平成31年~令和元年大河ドラマ「いだてん」第36話「前畑がんばれ」のあらすじ・ネタバレについて書いていきます。 詳細なネタバレもあるので先の展開を知りたくない方は、【ネタバレ注意】はご遠慮下さい。 ベルリンオリンピックの選手村では、日本だけが破格の待遇で、西洋人と一緒で気疲れしないよう日本人選手・関係者だけの生活なのですが、政治は他国の選手とふれあえない選手村に不満を持ちました。NHK大河ドラマの「麒麟がくる」と「いだてん」と「西郷どん」と「おんな城主 直虎」と「風林火山」と「軍師官兵衛」の感想や関連ネタ等を中心に書いています。表彰台には、金メダルの孫基禎と銅メダルの南昇竜、2人の日本代表が上ることになりました。しかし前畑は、「頑張れと言われて頑張って金メダルを取る、人の言いなりではないか、自分の4年間はだれかの言いなり?がんばれの他にないの?」と、憤ります。すると、深夜のプールに一人泳ぐ前畑秀子(上白石萌歌さん)の姿があります。政治はこのオリンピックは嫌い、というのですが、前畑は「金メダルを取って好きになる」と強い決意を見せました。辛作は、日本人でも朝鮮人でも播磨屋の足袋を履いて走った選手は応援し、金メダルを獲ってくれたら嬉しい、と語ります。この知らせは遠く離れた東京にも届き、四三や辛作を始め、東京中の人々が喜び、戒厳令が敷かれていることなど忘れて、3日間お祭り騒ぎが続きました。深夜0時を迎え、朝日新聞社の緒方(リリー・フランキー)は、高石らを社から追い出そうとしていました。4年前の雪辱を果たした前畑は、表彰式では号泣し、顔を上げることができませんでした。それでも、同じアジア人として支持してくれた中国代表の1票を、嘉納たちは重く受け止めました。ベルリンオリンピックでは、聖火リレーの導入・オリンピック記録映画の作成など、初めての試みがたくさんありました。前回、第35回「民族の祭典」は、1940年に開催されるオリンピックの開催地がついに決定、そして、水泳総監督・田畑政治(阿部サダヲさん)率いる日本選手団がベルリンオリンピックに参加するお話でした。その頃、日本の東京では、かつてロスオリンピックに出場していた高石勝男(斎藤工さん)、鶴田義行(大東俊介さん)、野田一雄(三浦貴大さん)らが朝日新聞社に押しかけ、ラジオの前を陣取り、ベルリンオリンピックの実況を聞きながら、酒盛りをしていました。これを朝昼晩と泳ぎ、前畑が毎日泳いでいた距離は、およそ2万mです。四三の頃と違い、今は日本に併合されている朝鮮人ランナーがマラソン界を席巻しています。しかし、ラジオから「皆さん、ラジオを切らないでください」という言葉が連呼されました。前畑は、「兄弟の中で自分だけ女学校に通わせてくれてありがとう、大好きな水泳を続けさせてくれてありがとう」と感謝の気持ちを伝えたのでした。しかし政治が帰った後、隠してあったテーブルの上にはマリーが既に東京オリンピックについて占った跡が残されていました。前畑を応援していた日本人たちは、ラジオの前で号泣していました。マラソン競技では、日本代表として朝鮮出身の孫基禎と南昇竜が出場しました。四三は、そんな辛作に、それでいいと思うと伝え、この金メダルは播磨屋の金メダルだ!と辛作を胴上げしたのです。オリンピックが終わり、期限付きの人種差別緩和が終わり、通訳としての役目を終えた自分がどうなってしまうのか、ヤーコブは理解していたのです。理想のオリンピックとはなんなのか、真っ白くなってしまった嘉納の顔、体調は大丈夫なのか、せっかく東京に決まったオリンピックの行方はどうなってしまうのでしょうか。前畑はプレッシャーに押しつぶされそうになっており、特に「頑張れ」という言葉にナーバスになっていました。そのかいあって、前畑はついに世界記録を更新、さらに、自身が持つ記録を3度も塗り替えるという快挙を成し遂げていました。前回に比べ、結果が残せない男子水泳陣に檄を飛ばしていた政治は、扉の前で前畑が聞いていると気づきました。水泳の実況を担当する河西アナウンサー(トータス松本さん)が風邪をひいてしまいました。各国委員がそれぞれ投票した国のIOC委員と力強い握手を交わしています。せっかく会いに行ったにも関わらず、冷たい対応の嘉納に四三と小松は違和感を覚えました。熱戦に、会場中は地元の代表・マルタへの声援が響き渡っていました。それでも、東京でオリンピックを行うという強い決意の元、嘉納治五郎はエジプトで行われるIOC総会に参加し、日本開催を危ぶむ声を封じ込めます。実況の河西も、応援席の日本選手団も、ラジオの前の人々も、皆声を枯らして「前畑がんばれ」と絶叫していました。また、選手村内で働いているユダヤ人青年・ヤーコブは、ナチスドイツの制服を見かけるたびに「ハイルヒトラー」と敬礼しています。2019年大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」は、毎週日曜日20時からNHK総合他にて放送中です。実況を担当していた河西は、「前畑がんばれ」と連呼し始めました。「政治は関係ない」といえども、中国代表が母国に戻れば、非難を受けるのは目に見えています。政治は前畑に気を遣い、「頑張れ」という言葉を言わないように前畑を励まそうと必死になっていました。通訳のヤーコブは前畑の姿を探していたのですが、あいにく前畑はヒトラーに呼ばれて着物で出かけて不在でした。東京に戻った嘉納に会いに、四三は体協に行ったのですが、嘉納はちょっと挨拶をしたぐらいですぐに部屋にこもってしまいます。ベルリンオリンピックが開幕されると、そのスケールの大きさと統率の採れた派手な演出に嘉納をはじめとする日本選手団は驚きを隠せませんでした。翌日の準決勝のレースでは、前畑は予選を通過したもののタイムを落とし、その表情は暗くなる一方でした。政治は、4年後、東京でオリンピックをする際には通訳として来て欲しいとヤーコブに頼むのですが、近くを通りかかるドイツ兵に強ばった表情を向け、ヤーコブは寂しげな顔で「それは難しい」と政治に答えるのでした。1960年、連日オリンピック噺を担当している五りん(神木隆之介さん)は、前畑のレース実況が記録されているレコードを聞きながら、オリンピック噺の練習に余念がありません。政治はマルタの元から帰ろうとするヒトラーを呼び止め、意を決してヒトラーにオリンピック招致の件について、感謝の気持ちを伝えました。河野は、このところの体協が、軍に阿るばかりであることに苦言を呈しました。いつも傍若無人に好きな事を言っていた政治が、前畑に対しては「秀ちゃん、だ、大丈夫、大丈夫。記録なんか気にしなくていいんだからねー」と気を遣う姿に、女子水泳陣たちは驚きました。オリンピックは、全ての大陸・国・民族に解放されるべきであり、現在、戦争と平和の狭間にあるアジアで、平和の祭典を行いたい、と締めくくりました。一方のマルタはタイムを縮めて万全の状態で準決勝を勝ち残りました。松内アナウンサー(ノゾエ征爾さん)は、自分が水泳を勉強して実況するというのですが、前畑のレースを実況できるのは、河西アナウンサーだと、政治は河西に発破をかけました。ヤーコブの死、嘉納の豹変、政治は本当に日本でオリンピックができるのか不安に思い、マリーに占ってもらおうとします。四三が東京に戻ってきたことで、四三がまたオリンピックを目指すのかと皆が期待する中、四三は嘉納に聖火リレー選手として呼ばれたと説明します。10分の1秒、と念仏のように唱えつつ、スタート台に立ちました。日本にいる人々は、前畑のレースが始まるのを今か今かと待ちかねていました。懸命なロビー活動の結果、ライバル・ヘルシンキと同等の票を獲得する見込みができました。前畑はプレッシャーと戦い、眠れぬ夜を抱え、練習に励んでいたのです。四三の答えは「押し花」、前畑にも教えようと電報を打とうとするのですが、それもプレッシャーになると迷いに迷います。1936年春、嘉納治五郎(役所広司さん)からの依頼により、上京してきた金栗四三(中村勘九郎さん)と弟子の小松勝(仲野太賀さん)が播磨屋を訪ねると、関東大震災で行方不明となったシマ(杉咲花さん)そっくりの女性がいました。政治が控え室に入ると、そこには電報を丸めて口に入れようとする前畑の姿がありました。そのままゴールを切り、日本悲願のマラソン優勝を勝ち取ったのです。更に、熊本から伴った弟子の小松を育てて、東京五輪に出場させるというのです。というものでしたが、中には「結婚してください」や「辛か時には押し花がいい」という四三の物もあり、2人の気遣いに前畑はほんの少し緊張を和らげました。せっかく東京に決まった1940年のオリンピックですが、日中戦争が勃発したため、軍から激しいオリンピック反対論が巻き起こってしまいます。政治は河西の所へ赴き、4年前、前畑と「次は実況をさせてください」と約束したではないか、と詰め寄りました。前回ロサンゼルスオリンピックで、10分の1秒の差で銀メダルに終わった前畑は、今回の大会では必ず金メダルを取らなければいけないという強迫観念に囚われていました。スポーツマン精神に則り、日本らしいオリンピックを目指していたはずなのに、今の嘉納はベルリンオリンピックの模倣をしようとしている、と。前畑の怒りを聞いていた亡き母は、「秀子が生まれてよかった、秀子が母ちゃんの金メダル」と前畑を励ましました。新聞社に戻った政治を待ち受けていたのは、政治家となった河野(桐谷健太さん)でした。中国代表は、同じアジア人として日本を支持、スポーツと政治は関係ない、という考えのもと、日本に投票したのでした。どちらが勝ってもおかしくない状況に、前畑の不安は強まるばかりでした。マルタに激励の言葉をかけるヒトラーを見た政治は、IOC会長ラトゥールから「日本はヒトラーに感謝した方が良い」と言われたことを思い出しました。播磨屋のラジオの前では、小松勝が四三にプレッシャーに打ち勝つ方法を聞いていました。前回大会優勝のアルゼンチンのザバラがトップで折り返しを通過するのですが、猛暑のため33Km地点で棄権。前畑の最大のライバルはドイツのマルタ・ゲネンゲル、予選にて前畑が世界新記録を叩き出すと、すぐにマルタが前畑の世界新記録を打ち破ります。日本陸上陣は田島が三段跳びで金、原田が銀、西田が棒高跳びで銀、大江が銅、走り幅跳びで田島が銅メダルと好調な滑り出しを見せました。政治から「がんばれ、前畑がんばれ」と励まされた前畑秀子は、「がんばれなんて言うな」と政治をプールへと突き飛ばしました。1940年に開催されるオリンピック開催地がこの日にとうとう決まります。優勝直後、前畑と政治が笑っている写真、前畑が笑顔で手を挙げている写真、それらを見ながら政治は、複雑な思いを抱いていました。オリンピック開催権獲得のために最初に演説をしたのは日本の嘉納でした。すぐにオリンピック委員の組閣を始め、委員となったのは体協・東京市・軍・貴族などから集めた、そうそうたるメンバーが揃いました。「1940 SEE YOU TOKYO」の文字が浮かび上がりました。このような実績ができたため、前畑は自信がついたかと思いきや、新聞に世界記録の事が載ってしまったため、かえってプレッシャーを強く感じてしまいました。IOC会長であるラトゥールを見つけ、話しかけた政治にラトゥールは「日本はヒトラーに感謝した方が良い」と囁きました。熱い実況を聞いていた日本の人々も、ラジオの前で「前畑がんばれ」と叫び続けています。1936年7月31日、ベルリンオリンピック開幕前日にIOC総会が開かれました。嘉納は日本の良いところ、日本で開催した場合のメリットを話しますが、これまで欧州でばかり行われてきたオリンピックが、アジアに来ることを心待ちにしていると演説します。隣の控え室では、前畑最大のライバル・マルタの所にヒトラーが訪れていました。シマが生きていた、と女性に抱きつき喜ぶ四三でしたが、その女性はシマの娘・りく(杉咲花さん)だったのです。そのため、オリンピック閉会式の翌日、自ら命を絶ってしまったのでした。副島は、選手村で通訳として働いていたユダヤ人のヤーコブが自殺したと政治に告げました。日本からIOC委員の嘉納治五郎・副島道正(塚本晋也さん)が参加、田畑政治(阿部サダヲさん)も同行していました。呆然とする政治立ちの前で、前畑は、「これでもううちは1人じゃない、日本人みんなで泳ぐんだ」と言い放ちました。数日おきにお互いの記録を打ち破るということをもう3度も繰り返していました。政治は慌てて前畑を止めるのですが、前畑は政治の隙を突いて電報を飲み込んでしまいました。あいかわらず、「あれをなにしてくれてありがとう」というよくわからない言葉でしたが、ヒトラーを前にして強ばった政治の表情が印象的でした。嘉納は中国のIOC委員の元に駆け寄り、何度も感謝の気持ちを伝えます。1936年、ベルリンオリンピックでの陸上日本の活躍には目を見張りました。嘉納は、東京オリンピックをベルリン以上の素晴らしい物にしなくてはならないと過度なプレッシャーに押しつぶされそうになっていたのです。銀メダルをとって意気揚々と凱旋したのに、当時の東京市長・永田秀次郎(イッセー尾形さん)からは、なぜ金メダルを取ってこなかったのか、と皆の前で責められてしまいました。政治はやりきれない思いでいっぱいになり、マリー(薬師丸ひろ子さん)の店でヤーコブがくれた写真を見ながら飲んでしました。不本意ながらそうなってしまっていることに政治も「うるさい」と一蹴するのですが、政治がそんな様子では、次の国会の時に自分はオリンピック反対論をぶち上げる、と宣言し河野は去って行きました。仕方なくヤーコブは政治に撮った写真を預け、「前畑さんすごい、頑張ったと伝えてください」と言いました。日本はヒトラーに迎合するように、ロスで被っていたカンカン帽から日本軍の軍用帽を被って行進します。それから、前畑は引退することもできずに、ただひたすら練習練習の毎日を過ごしていました。2人は日本中から集まった電報を前に、緊張感を漲らせている前畑の緊張を解そうと電報に手を伸ばします。本来ならば実況はやめなければいけない時間ですが、前畑のレースのために、河西アナウンサーは時間を超えて放送することを決めたのです。眠れない前畑は、部屋でもベッドに飛び込み、練習に励んでいます。ベルリンから東京へとオリンピックを託された嘉納は、いつもの豪放磊落な嘉納ではありませんでした。水泳も陸上に続き、いい成績を残したいところではありますが、水泳総監督・政治は、いつもの調子が出ずにいました。日本では、深夜0時になると、ラジオ放送が終わってしまうという規定があったからです。そんな政治のもとに、日中戦争が勃発したとのニュースが飛び込んできました。播磨屋店主・黒坂辛作(三宅弘城さん)は、自分の足袋を作って欲しいという小松に「うちの足袋で走る以上、勝ってもらわなきゃ営業妨害になる」と檄を飛ばしました。前回、第35回「民族の祭典」を見逃した方は、ぜひこちらをどうぞ。「オリンピックで金メダルを取らなければ殺される」と思い込むほど、前畑はプレッシャーに押しつぶされそうになっていました。ラトゥールは、日本は日本らしいオリンピックをしろ、と言っていたのですが、ベルリンオリンピックの絢爛豪華な様を見てしまった嘉納は、東京オリンピックは国家の一大事業であり、日本の文化、今の日本の有り様を世界に見せるのだ、と息巻いていました。ライバルのマルタは前畑に「楽しかった、また一緒に泳ぎましょう」と声をかけ前畑の健闘を称えました。政治は、どこを見ても軍事色が消えないベルリンオリンピックに違和感を感じていました。四三が東京を離れてから播磨屋はハリマヤスポーツと名を変えて、四三と試行錯誤しながら作り上げた金栗足袋を作る、マラソン足袋メーカーとしてたくさんの職人を抱え大きく発展していました。スタジアムは連日満員、オリンピックは最高潮に盛り上がっていましたが、前畑は毎晩毎晩眠れない夜を過ごしていました。朝鮮出身であるにも関わらず流れるのは日本の君が代、スタジアムに翻るのは日本の日の丸です。師匠の古今亭志ん生(ビートたけしさん)が五りんの前座を務め、場を温めておいてくれました。陸上の次は水泳ですが、水泳総監督の政治は「ヒトラーにお礼を言え」と言われた言葉をずっと考え、いつもの調子が出ずにいました。