上図の”12V/120W”と書かれたフタを開けると丸い形状のシガーソケット取付口が現れます。このように機器を付けたり外したりする場合の電源の取り外しが簡単なのもシガーソケット電源の大きなメリットです。 車の内部から電源線を取り出して、完全に接続してしまうと、配線類はキレイに隠せたとしても逆に取り外す場合の作業が大変になります。まずは車の改造や後付のカー用品を使わない手間のかからない方法(=純正装備品)として、どのような電源確保の方法があるかについて書かせていただきます。さらに、シガーソケットと家庭用コンセントでは、形が違うだけではなく使用できる電気の量や方式も大きく異なります。シガーソケットは、元々はタバコに火をつけるためのシガーライターの取り付け口ですが、最近は車内で使用する電化製品の電源取り出し口として利用されています。特にオプション装備となっている場合は、新車を注文する前に装備希望の有り無しを確定させる必要があり、注意が必要です。(アイコス・プルームテック等の加熱式電子タバコの充電は電源供給としての使用なので、もちろん可能です)こちらはデータ通信用のUSB規格に対し、充電用のUSB規格としてUSB BC (Battery Charging specification)というUSB2.0の給電仕様を拡張する新たな規格や、USB Type-C、USB PD (Power Delivery)といった規格が作られ1.5~5.0Aの電流出力までが規定されています。レーダー探知機も比較的消費電流が少ないため、シガーソケットからの電源供給が可能です。車に元々装備されている純正装着のUSB端子には大きく分けて目的別に以下の2種類があります。下図はレクサス車のシガーソケットの例ですが、このように車によっては構造上もライターの面影は無く、”12V”と記載されていたりと見た目も電源取り出し口そのものです。下図の丸いシガーソケットの上の、2.1Aと書かれた四角いフタを開けると充電専用のUSB端子が現れます。 電池のマークが充電専用であることを示していると考えられます。また、ドライブレコーダーの取り付け同様にシガーソケット電源を使用することで、取り付け作業が簡単となり、自分で取り付け作業を行うことも可能です。 ただし注意点として、いくつかのレーダー探知機にオプション設定されているOBD接続を行う場合は、通常OBDコネクタ側で同時に電源供給も可能なため、シガーソケット電源接続は不要となります。車に元々装備されている広い意味でのシガーソケットには大きく分けて以下2種類があります。実は、シガーソケットの「シガー」は「シガレット(=タバコ)」に由来しており、元々は下図のようなタバコに火をつけるためのシガーライター取り付けソケットでした。などとても多くのハイブリッド車にオプション装備または標準装備されています。(アクアなどハイブリッド車でもAC100V/1500W電源コンセントの設定がない車もあります)USB端子1個当たりの一般的な電気的スペックは、以下の通りです。よって、大切な人を乗せる場合など空気清浄機を確実に使用する場合は、シート付近に設置しておくものの、カップホルダーを優先させたい場合などはラゲージルームなど別の場所に収納しておくのもおすすめです。一般的な車は直流12Vの電源系統となっているため、純正AC100V電源コンセントが装備されている車には、純正のインバーターが車の中に内蔵されており、AC100V電源を作り出しています。下図のように、グローブBOXの中にケーブルタイプのUSB端子として設置されている場合もあります。車の中でスマホを充電する際に、”充電が遅い!”と感じる場合、この”データ通信用のUSB端子”に接続してしまっている場合が多いです。 実は、”データ通信用のUSB端子”では、少なくとも急速充電レベルのパワフルな充電はできないのです。上図のトヨタ車の例ですと、2.1Aまで電流出力が可能なので、いわゆる急速充電が可能です。上図は2017年に発売されたトヨタ新型ヴォクシー・ノア・エスクァイアに装備されているものです。下図はトヨタプリウスに純正装着されている100Vコンセントの例です。 センターコンソールの後ろ側に設定されています。そんなシガーソケットに対し、最近主流で前面にフタが付いていることの多いアクセサリーソケットは、基本的に電源供給のみ利用可能です。 内部構造の一部にプラスチック部品が使われていたりと耐熱設計になっておらず、加熱式のシガーライターを利用することはできません。と考えて下さい。 とは言え、めんどくさいかもしれませんが、最終的には車の取扱説明書で確認するのが最も確実です。シガーソケット・アクセサリーソケットの違い・見分け方としては、最近では装着車種が少なくなりましたが、シガーライターが装着されているシガーソケットは、タバコに火をつけるシガーライターの加熱も電子機器類への電源供給もどちらも利用可能です。車内でタバコを吸われる方、タバコを吸わなくても車内のにおいが気になる方には、家の中同様、車用の空気清浄機・イオン発生器をシガーソケット電源に接続して使用されるのがおすすめです。「DC」とは「Direct Current」の略で、直流の電源を表します。 ちなみに家庭用コンセントのAC100Vの「AC」とは「Alternating Current」の略で、交流の電源を表します。もし純正の充電用USB端子を使用する中で充電性能や使い勝手に不満が出てきた場合は、シガーソケットUSB充電器を検討されるのがおすすめです。純正で装備されているシガーソケットの数は一般的に1~3個です。ドライブレコーダーは、電子技術の急速な発展による小型化と急速な普及による大量生産の恩恵として低価格化が一気に進みました。つまり、各社・各車種でフタなど周辺物の構造に多少の違いはあるものの、シガーソケット・アクセサリーソケットそのものは基本的に同じ構造をしていると言えます。上図はレクサス車に装備されているシガーソケットの例でしたが、車種やメーカーが違っても基本的にはシガーソケット形状や基本構造は同じです。となっています。 さすがに1500Wもの電力を共有しようとするとガソリン車では困難なようで、モーター走行用の容量の大きなバッテリーを持つハイブリッド車に限定して、1500Wのインバーター・電源コンセントが装備されているようです。最後に、車から電源を取り出す3つの方法の中で最も汎用性・拡張性のあるシガーソケット電源・アクセサリーソケット電源についての様々な活用方法を紹介させていただきます。ドライブレコーダーの映像は、万が一の事故、特に自分が気をつけて運転していても巻き込まれる可能性のある”もらい事故”の場合に、事故の責任割合・自分の無実を証明する貴重な映像となります。下図のようなそこそこサイズの大きいものほど消臭性能は高いですが、カップホルダーを1個占有してしまうなど、スペース的なデメリットもあります。一方で、家庭用の電化製品をそのまま家庭用のコンセントと同じ形状で車に接続できる方法もあります。そもそも電源取り出し口なのに、なぜシガーソケットと呼ばれているのでしょうか?上図のレクサス車のシガーソケットのフタにも記載があったように、シガーソケット1個当たりの電気的スペックは、”DC12V(10A)/120W”です。ドライブレコーダー(ドラレコ)は比較的消費電流が少ないため、シガーソケットからの電源供給が可能です。シガーソケットに装着するタイプの後付USB充電器は、スマホの進化に合わせて次々と新しく高性能なものが発売されています。 例えば、auの”Quick Charge 2.0″・ドコモの”急速充電2″対応端末でのみさらに急速な充電が可能なQC2.0(Quick Charge 2.0)へ対応した充電器や、家で使用しているケーブルを車に持っていく手間がはぶけるケーブル一体型充電器などです。ただし、シガーソケット電源で供給可能な120W程度の電力に限れば、後付インバーターを購入することでAC100V電源コンセントを後付けで増設することもできます。どちらの場合も基本的に充電的な使い方も可能ですが、”充電”というよりは”給電”のレベルで、通信等で消費される電力以上にバッテリーが残量が減らないよう電力を補うレベルです。また、シガーソケット電源を使用することで、取り付け作業が簡単となり、自分で取り付け作業を行うことも可能です。レーダー探知機は、万が一の際、特に自分が気をつけて運転していても巻き込まれる可能性のある不意の取り締まり等の場合に、運転をサポート・自分自身へ注意喚起を行う貴重なツールとなります。東日本大震災の時には、エスティマハイブリッドに装備されているAC100V/1500W電源コンセントが非常時に活用できると話題になりましたが、現在では、こちらのシガーソケット充電器:Aukey CC-S1は、非常にコンパクトなサイズなので車種によってはシガーソケットに充電器を設置したままでもフタを閉めることができます。また、1ポートあたり2.4A出力のいわゆる急速充電対応USBポートを2ポート搭載しており、コンパクトな見た目だけでなく性能的にもおすすめです。レクサス車に比べてホコリ入り防止のフタにヒンジ構造はあるもののバネによるダンパー構造が省略されているので手動で動かしてフタを閉める構造となっています。しかしダッシュボード周辺・センターコンソール周辺では、充電や車用電子機器の増設など、シガーソケットのニーズが集中するため、シガーソケット電源の口数が足りなくなる場合もあります。さらに、下図はダイハツ車に装備されているのシガーソケットの例です。 トヨタ車に比べてホコリ入り防止のフタのヒンジの軸構造が省略されているので、フタを開閉の途中位置で止めることができず、手動で押さえ込んでフタを閉める構造となっています。また多くの場合、ホコリ等の侵入による火災を防ぐため、下図のようなフタが装着された構造となっています。