映画にもなった小説『記憶屋』のネタバレ感想を書いていきます。切ない青春ミステリーになっています。人物を中心にまとめて、記憶屋の正体とかを書いていきます。最後どうなったか、まとめておきま … 遼一は真希の気持ちに寄り添いながらも、自分は辛くても記憶を消したくないと表明。この記事では、そんな本書の魅力をあらすじや個人的な感想を交えながら書いていきたいと思います。真希だけはどんなに辛いことがあっても、記憶を消すことができず、みんなが失った記憶すらも積もっていくのです。その結果、智秋が亡くなった後、七海の記憶から智秋の存在は消えるのでした。そして、記憶屋と小学生くらいの子どもが向き合い、その様子を自分が見ているという夢を何度も見ることを打ち明けます。夕暮れ時、公園の緑色のベンチに座って待っていると記憶屋が現れ、その人の消してしまいたい、どうしても忘れられない記憶を消してくれるというものです。あのまま真希は、遼一に正体がバレそうになる度に彼の記憶を消すのだと思うと、切ないというか悲しくなります。その後、大学にOBで弁護士の高原智秋が訪れ、遼一は記憶屋について話します。要は操に恋愛感情を抱いておらず、母親の浮気のせいかそういった感情を嫌っている節がありました。真希は記憶屋に会いたがっているのではと不安になった遼一は、彼女より先に記憶屋に会おうとそのベンチで待ちます。克服するために精神科に通っていて、遼一は杏子が夜道を克服できるよう協力します。しかし、遼一の記憶だけは消すのが怖くて、しかし自分の正体を知られそうになる度に記憶を消していたのでした。イメージとして口裂け女ですとか、実際にあるのかどうかすら疑わしい都市伝説のようなふわっとした感じです。遼一はオフ会で花屋でアルバイトをするDD、ライターのイコと知り合い、探している少女が佐々操という名前であることを突き止めます。しかし、杏子はそんな遼一さえも恐怖の対象として捉えてしまい、遼一とちゃんと向き合いたいと一度距離を置きます。遼一は真希のことを慰めますが、彼女はごめんなさいと言うだけでした。遼一が必死に事情を説明すると、要もまた似たような立場であることが判明。しかし、遼一には記憶屋のやり方に共感できず、記憶屋の正体について調べ始めます。遼一は記憶屋について何か知っていそうな智秋の事務所を訪れ、話を聞きます。記憶屋は苦しんでいる人の記憶を消してくれるため、その人からすれば救世主かもしれません。遼一と真希は幼い頃、忘れられないような経験をし、真希は実際に傷ついていましたが、その翌日にはそのことを忘れていたのです。遼一は都市伝説のチャットルームに頻繁に出入りしていて、そこで知り合った数人に協力を依頼。遼一は、智秋が記憶屋について調べる理由も聞きますが、ここでは明かされません。すると『DD』というハンドルネームの人がK大学病院の花屋でアルバイトをしていることが判明。不安になってDDに直接会いに行きますが、DDは遼一のことを忘れていました。山田涼介さん、芳根京子さんなどが出演する映画が2020年に全国ロードショーとなることが決まった本書。電話番号を交換した覚えすらないのに、智秋は親しそうに遼一に話しかけてくるのです。篤志から事情を聞き、記憶屋に繋がる手がかりとして、まずはミサオという少女を探すことにします。ほとんど感情を見せない要にとって、操は唯一、心を許せる相手でした。智秋は記憶屋について教えてもらったことに感謝していて、遼一は確信します。再び事務所を訪れ、前に見かけた七海に声を掛けますが、彼女は智秋のことを忘れていました。大学生の遼一は、想いを寄せる先輩・杏子の夜道恐怖症を一緒に治そうとしていた。だが杏子は、忘れたい記憶を消してくれるという都市伝説の怪人「記憶屋」を探しに行き、トラウマと共に遼一のことも忘れてしまう。記憶屋など存在しないと思う遼一。しかし他にも不自然に記憶を失った人がいると知り、真相を探り始めるが…。記憶を消すことは悪なのか正義なのか?泣けるほど切ない、第22回日本ホラー小説大賞・読者賞受賞作。しかし、操が要に告白したことで二人の関係は変わってしまいます。智秋は六本木のクラブでアルバイトしていた外村篤志と知り合い、家政夫として雇います。智秋は記憶屋に興味を持ち、その場はそれで終わりますが、後日、遼一は智秋からの電話に違和感を覚えます。要と操は幼なじみで、一度離れますが、中学三年生の時に操が戻ってきて、前と変わらない関係を取り戻します。これはオチが悪いという意味ではなく、自分に合わなかったという意味です。角川ホラー文庫から出版されているので、もちろん内容にホラーの要素が含まれていますが、そこまで怖くはありません。あまり深入りさせないよう注意していましたが、七海は智秋に心酔し、彼が亡くなれば後を追って自分も死んでしまうかもしれません。情報交換する中で、智秋は記憶屋に接触したかもしれない女の子の存在を教えてくれます。K大学病院の脳神経外科に通うミサオと呼ばれる少女で、西浦高校に通う二年生だといいます。しかし次の瞬間、遼一の記憶は消され、気が付くと公園で真希のことを抱きしめていました。記憶がなくなっている一人目は、幼なじみの高校生・河合真希です。その後、依頼人の娘である高校生・安藤七海は智秋に心酔し、事務所に頻繁に出入りするようになります。真希は自分の能力に特別なものを感じ、誰かを助けるために記憶を消してきました。当時、遼一はその話を信じていませんでしたが、大学生になり、記憶屋の存在を確信します。ただ、真希もまだ高校生なので、いつか自分の能力に対して違った捉え方ができるようになり、もっと幸せになれるような生き方が見つかるといいですね。男子高校生は関谷要といい、事前に遼一のような訪問者がいたことで警戒していました。真希の母親が浮気をし、真希がひどくショックを受けた日のことです。遼一は杏子と飲み会で知り合い、惹かれますが、杏子は過去にあった痴漢被害がトラウマになり、怖くて夜一人で出歩けないようになっていました。
映画では、2人は恋人同士で、遼一がプロポーズをした翌日に、彼女の記憶から遼一の存在だけ消えてしまうというあらすじです。遼一が会った2人は、ただのお隣さんから再び始まった友達の関係だったのです。要の望んだ友達関係に戻ったにも関わらず、要は懺悔の気持ちで辛そうでした。第22回日本ホラー小説大賞で読者賞を受賞した、織守きょうやの小説「記憶屋」を、『ツナグ』『僕だけがいない街』の平川雄一監督が、「Hey!Say!JUMP」の山田涼介と芳根京子の共演で映画化。また、映画は舞台が広島県ということで、広島の美しい景色や、登場人物の広島弁にも注目したいです。連載コラム「偏愛洋画劇場」第5幕 映画には愛によって身を滅ぼしていく人々がたくさん登場しますが、今回は「愛は私の宗教」とまで言い切ったヒロインが登場する作品をご紹介します。 『大人は判ってくれない』( …真希は話し出します。「私の記憶を消したのは、おじいちゃんよ」。しかし、真希の祖父はすでに亡くなっています。幼い頃、聞いてはいけないことを耳にしていしまった真希は、ショックで泣いてしまったことがありました。高原は、記憶屋に消して欲しい記憶がありました。それは、自分の中の記憶ではなく、七海の記憶でした。4年ほど離れた2人でしたが、中学生になって再会した後も、以前の幼なじみの関係に戻ったように見えました。ある時、勢いで操が要に告白します。それから何日か後、操は要のことを一切忘れていました。映画『記憶屋 あなたを忘れない』は、2020年1月17日、公開予定です。そして、遼一が「記憶屋」の存在を確信したのは、3人目の記憶を消された存在に出会った時でした。遼一が「記憶屋」という都市伝説を始めて聞いたのは、小学校にあがる前でした。夕暮れ時、公園の緑色のベンチに座って待っていると、記憶屋が現れる。そして、消してしまいたい、どうしても忘れられない記憶を、消してくれる。遼一の慰めも効かず、まぶたが真っ赤に腫れるほど泣いた次の日。大丈夫かと尋ねた遼一に真希は、「何のこと?」と、無邪気に答えたのでした。原作では、極度の夜道恐怖症を患い、自分を変えたいと思っていた杏子。遼一と出会ったことで、その思いを強くしていきます。遼一を起こしに来たのは、3つ下の幼なじみ、河合真希でした。遼一は、この夢に現れる子どもは何となく真希なのではないかと思っています。「記憶屋」を探すもう一人の人物、弁護士の高原(佐々木蔵之介)。原作では、家族はなく、自分の死が近いことを知り、なるべく特定の親しい人を作らないように過ごしていました。現れたのは、幼なじみの真希でした。ごまかそうとする真希に遼一は、夢の話をします。七海は過去に自殺未遂を起こして以来、高原に依存している所があります。高原は個人的に記憶屋に興味を持っているようでした。遼一は、高原の事務所を訪ね、記憶屋について話をすることにします。遼一と杏子の関係性が原作よりも深い映画版。狙いは一体どこにあるのか?恋人の記憶から自分だけ消えるなんて、想像しただけで悲しくなります。真希、杏子、自分、遼一の周りで起こる不思議な現象と「記憶屋」が関係あると確信し、遼一は情報収集を始めます。操と一緒にいたのは、関谷要という幼なじみでした。どこか遼一と真希の関係に似た2人。要が操の変わりに答えてくれました。ある日、杏子から夜道恐怖症だと打ち明けられた遼一は、なんとか彼女の力になりたいと考え、夜道を送り迎えすることに。飲み会の誘いも、遼一の誘いも断る杏子。杏子はひとり思い悩んでいました。杏子の口から「記憶屋」が飛び出したのもその頃です。その日から遼一は、杏子と連絡が取れなくなってしまいます。心配し彼女の姿を探すも、遼一は思いがけないところで杏子を見かけます。映画では、遼一と杏子の関係性が恋人となることから、杏子が記憶を失くした原因も異なってくるのではと想像します。「そんな顔してまで、続けなきゃなんねえのかよ」。責めるつもりも追い詰めるつもりもないことをわからせようと、遼一は真希を抱きしめます。自分を慕っている高校生の七海を心配し、「記憶屋」を探しだします。デビュー作でありながら、国内主要ミステリー賞4冠に輝いた、今村昌弘による作品『屍人荘の殺人』が、いよいよ2019年12月13日公開となりました。杏子の症状は予想以上に酷いものでした。過去に痴漢にあった体験がトラウマになり、夜道が歩けないのです。困っている人を助けたい、記憶を消した方が幸せになれるかもしれない。そう言う真希は、どこか辛そうに泣き出します。連載コラム『パンツ一丁でナイスですね〜!』六丁目 Netflixオリジナルシリーズ『全裸監督』が2019年8月8日より配信中です。 伝説のAV監督村西とおるを描いた本シリーズ。 ついにハワイでの撮影が …次回、取り上げる作品は、映画『屍人荘の殺人』です。原作との違いを紹介します。男と子供が向かい合っています。白い煙。黒い革靴。灰色の布。遠くでクラクションが鳴っています。伸ばされる腕を見て、遼一は「逃げろ」と誰にでもなく強く思って目が覚めるのでした。高原法律事務所には、弁護士の高原と、身の回りの世話をしている外村篤志、そして高原を慕って顔を出す高校生の安藤七海がいました。2人目の存在は、遼一が大学に入学してまもなく知り合った先輩の澤田杏子です。飲み会で知り合った杏子に好意を持った遼一は、たびたび彼女に声をかけるようになります。ホラー小説のジャンルでありながら、感動で心が震えたと口コミが殺到したという、織守きょうやの小説『記憶屋』が映画化となりました。Copyright © 2020 Cinemarche親し気に話す高原に、遼一は戸惑います。なぜなら、高原とちゃんと話をした記憶がなかったからです。遼一の祖母なども、誰かがうっかり物忘れをすると、「記憶屋が出たね」と言ったものでした。幼い頃、真希と一緒に偶然聞いてしまった、真希の母親と伯父の秘密の関係。「真希には黙っていて」。母の言葉に涙が止まらなかった真希。その後も、遼一の周りで、「記憶屋」のことを調べていた者たちの記憶が消されていきます。「記憶屋」は自分が近づいていることに気付いている。「記憶屋」の正体は、ずばり、真希(芳根京子)なのですが、真希の祖父もそうであったことから、祖父と孫にその力が備わったと考えられます。それは杏子が、怖くて歩けるはずのない暗がりの道でした。驚き、声を掛ける遼一に杏子は、怪訝そうな顔で「誰ですか?」と返します。映画では、高原には家族がいる設定で、幼い娘のためにしてあげられる唯一のことを考えているようです。杏子は、自ら記憶を消したのか?それとも、誰かの願いで消されたのか?注目です。信じていなかった遼一が、「記憶屋」に興味を持ったのは、この幼なじみ真希が関係していました。幼い真希の、母親の浮気を知った悲しみの記憶を消したのは、祖父でした。祖父は、理由はともあれ人の記憶を消すことは良くない事だと思っていました。2020年1月17日の公開に先駆け、原作と比較し、注目したい点を紹介します。ちば映画祭2019エントリー・中川奈月監督作品『彼女はひとり』が3月31日に上映 「初期衝動」というテーマを掲げ、2019年も数々のインディペンデント映画を上映するちば映画祭。 そこで上映された作品の …暗い夜道をひとりで歩けるようになった杏子は、遼一のことを一切覚えていませんでした。何があった?遼一の頭には「記憶屋」の存在が浮かんでいました。遼一の電話に、見覚えのない番号から電話がかかってきます。相手は、以前一度、公演を聞いたことがある、高原法律事務所の高原智秋でした。その後、七海が事務所を訪ねてくることも、高原のことを口に出すこともありませんでした。弁護士の仕事の傍ら「記憶屋」の情報を集めた高原は、とうとう「記憶屋」の正体を突き止めます。要は、母親が出て行ってから、常に孤独で笑わない子供でした。人懐っこくよく笑う元気な操が、隣に引っ越してきて遊ぶようになると、要も次第に心を許すようになっていきます。忘れたい記憶を消してくれるという都市伝説の怪人「記憶屋」。主人公の遼一の周りで起こる不思議な事件。「記憶屋」の正体とは。原作ではなかった、恋人、父と娘という関係性が加わることで、記憶をめぐる様々な愛の形が、映画化で新たな感動を生むことでしょう。「記憶屋」に、依頼をする高原。そのことを知るのは、外村だけでした。それから間もなく、高原は亡くなります。都市伝説と化した、人の記憶を消すことが出来るという「記憶屋」の存在。記憶を消すことは悪なのか正義なのか?記憶から消された者の苦しみとは?遼一は、インターネットの都市伝説サイトに集まったメンバーの協力で、記憶を消されたという女子高校生・佐々操に会いにいっていました。では、真希はどのような理由で「記憶屋」をすることになったのか。また、祖父がそこまでして消した真希の記憶とは。映画化で孫と祖父の関係性が、より鮮明になることを期待します。原作では、主人公の遼一(山田涼介)は誰とも付き合っておらず、大学の先輩の杏子(蓮佛美沙子)に遼一が思いを寄せている設定です。「私は特別な力があるなら、それには特別な意味があるって思ってた。記憶が大切だってこともわかるし、簡単に消していいものじゃないってこともわかってる」。こんにちは、映画ライターの金田まこちゃです。 このコラムでは、毎回サスペンス映画を1本取り上げて、作品の面白さや手法について考察していきます。 今回ご紹介するのは、2012年の香港映画『ドラッグ・ウォ …映画公開に先駆け、原作のあらすじ、映画化で注目する点を紹介します。愛する人のために、あなたは何ができますか?消えた記憶に秘められた想いが感動を呼ぶ小説『記憶屋』を紹介しました。遼一は、噂のひとつにある、公園の緑のベンチで「記憶屋」を待つことにします。映画と原作の違いを徹底解説していく、連載コラム「永遠の未完成これ完成である」。果たして3人は、事件を解決し、無事に帰ることができるのか?次回もお楽しみに。本当の所は、操が要を好きと思う気持ちに反して、要は恋愛に臆病な分、操の気持ちに応えることが出来ませんでした。次の日すべてを忘れていた真希に、いったい何が起こっていたのか?「一度だけでいいから、あたしのこと、好きになって」。真希の言葉とともに、視界は白い霧に覆い尽くされ、光が広がっていきました。連載コラム「偏愛洋画劇場」第9幕 今回ご紹介するのは第65回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞、第85回アカデミー賞外国語映画賞を受賞した作品、ミヒャエル・ハネケ監督による『愛、アムール』(2012) …高原は自分の命がもう少ししか持たないことを知っていました。後に残される七海のことを思うと心配でなりません。「ごめんね。りょうちゃん」。そう、真希も「記憶屋」だったのです。「ちゃんと、吉森と向き合いたい。甘えて、助けてもらうんじゃなくて、ひとりで出来るように」。電話口で杏子はとても辛そうでした。大学のミステリー愛好会に所属する明智恭介と葉村譲、私立探偵の顔を持つ剣崎比留子は、音楽フェス研究会の夏の合宿で、思いもよらない事件に巻き込まれることに。