記録を見返すと、タンパク質の1日の目標値120gをきちんと摂取できているのは、この2か月間でわずか5日しかなかった。久米はこれまで、カロリーばかりに意識がいってしまって、筋肉をつけるために必要不可欠なタンパク質の摂取が十分にできていなかったのである。タンパク質が十分摂取できていない中で、体重や体脂肪率を減らそうとしたため、筋肉量が低下してしまった可能性がありそうだ(※あくまで久米個人の見解です)。「自家製ミネストローネ」(6杯分)は、カットトマト缶(1缶)・水(500ml)・塩こしょう(少々)・砂糖(小さじ1)・オイスターソース(小さじ2)・玉ねぎ(1個)・キャベツ(1/2個)・セロリ(1本)・えのき(1/2個)・しょうが(千切り お好み)を、鍋に入れて煮詰めるだけというレシピ。「野菜がたくさん摂れるし、寒い時期には体が温まるし、何よりおいしいんです! 食事制限に関係なく、普段から定番レシピにしたい1品」(久米)。では、肉体改造を行ううえで何が重要だったか? この3か月間で得られたことを本人に聞いてみた。お次は「パン食べたい欲」への対応だ。こちらも調べてみると、食パンでありながら糖質90%オフを実現した「低糖質ホワイト食パン」というものが見つかった。そう、探せばあるのだ。食事制限で代替品を探す能力やセンスも磨かれてきた。原因を探るべく、2020年1月の計測データを改めて見てみることにした。体重や体脂肪率が順調に下がっているのは上述の通りで問題ない。しかし、よく見ると「筋肉量」が低下してしまっていた。筋肉量が減るとエネルギー消費も減るため、基礎代謝量も下がって脂肪が蓄積されやすくなり、結果的に体脂肪率も体重も下がりにくい体になってしまう。久米いわく、「前回の甘いものを食べたい欲求が静電気レベルだとすると、今回のはカミナリ級」だそう。いや直撃したら命落とすじゃん……!「今の俺、めまい、立ちくらみ、タンパク質不足、食欲増加が全部一気に来てます。もうこの企画終わったかも……」(久米)。それは、ここまでで最も本気度の高い弱音だった。2019年12月1日〜2020年3月1日までの3か月で、久米はどこまで肉体改造できたのか? 以下、結果を発表しよう。というわけで、タンパク質の摂取量を増やすという目的に合わせ、久米は2月の食事メニューも一部を変更した。体の調子に合わせて、こういった臨機応変な対応が重要である。【前編】<おや? 腹筋が割れてきた編>をまだご覧になっていない方は↓こちらから。そしてもうひとつの秘策が、Walden Farmsのパンケーキシロップ。こちらはなんとカロリーゼロ、そして糖質・炭水化物もゼロという代物だ。「すごく甘くておいしいのに、食べた次の日に体重が増えるということもありませんでした」(久米)。この時点での課題は3つ。「足りないタンパク質の摂取」と、「甘いもの食べたい欲」および「パン食べたい欲」を満たすことである。結論から言うと、久米はこれらを一気に解消させることに成功したのだ。「人って成長しますね」(久米)。全くだ、すばらしい。こんな形で、なんとか1日のタンパク質摂取量120gという目標はクリアし、久米のタンパク質不足は解消された。すると、この食生活を初めて数日後には、ツラかっためまいや立ちくらみが消えたのだという。久米は、2月中旬には本来の元気を取り戻すことができた。※本記事における記述は、あくまでも編集部員個人の考察・感想を元にしています。記事中に出てくるトレーニング方法や製品の効果・効能を100%保証するものではありません順調すぎて「これは楽勝」と思いきや、なんと1月中旬にまさかのピンチが……。久米の体に一体何が起きているのか? それでは以下より、【後編】<甘味の魅力に負けそうだ編>をお届けしよう。価格.comでWalden Farmsのパンケーキシロップをチェック!朝食は、基本的には上述の鶏ハムサンドを食べることに。そして、どうしても甘いものが食べたくなったときだけ、それをプロテインケーキに置き換えることで、最大のピンチを乗り切る作戦だ。さらにタンパク質を摂取するため、夕食メニューに以下の「自家製鶏ハムサラダ」を追加した。ラスト1か月、一気にたたみかけていこう……! と思ったら、なんだか久米の様子が変である。この時期の久米は、職場で会っても顔色が悪く、心なしかフラフラ歩いている印象だった。どうしたのか聞いてみると、「実は、最近ずっとめまいと立ちくらみがひどくて……」という。おいおい、それは体調不良というやつだ……! ここはいったん作戦を練り直そう。「SUNAO<チョコモナカ>」は、モナカでありながら糖質40%オフ(同社製品比)、糖質10g以下を実現したというグリコの人気製品。カロリーは1個あたり120kcalだ。「このモナカ1個を4等分して、毎朝ひと切れずつ口に入れることにしました」(久米)。カロリーを極力抑えつつ、「甘味」を少しだけ自身の舌に触れさせる作戦である。健気……!百聞は一見にしかず。久米の腹筋は、見事に割れていた…! こちらも目標クリアである。そして本日2020年3月9日、久米は30歳になった。そう、彼はそのうち気づくだろう。これから20代の頃よりもっと体が締まりにくく、そしてヤセにくくなることに……。理不尽だと思うかもしれないが、それが現実だから受け止めてほしい。最後になったが、お誕生日おめでとう、久米。がんばっても代謝は落ち込むいっぽうの、30代の世界へようこそ。というわけで、今回の「甘味対策」もあり、久米は1月中旬から体に合わせて食事制限のメニューを一部変更してみた。チョコレート味のプロテインを朝に摂取するため、これまで朝食で食べていたフルーツをやめることに。さらに、夕食メニューのひとつだった「トウジャン」をやめて、新しく「自家製ミネストローネ」を作るようになった。いっぽう、2月に実施したタンパク質摂取量を増やして筋肉量を上げる作戦については、少々ツラい結果となった。やはりタンパク質の不足により、筋肉量の低下を招いてしまっていたようだ。「これはくやしい。12月の初期からしっかりタンパク質量を意識した食生活を送っていればよかったです。今回、これだけは反省点です」(久米)。さあ、あと2週間。ここからいよいよラストスパートだ! 週3でスポーツジムに通い、食事メニューをきっちり管理し、アブクラッシャーで腹筋を鍛え、1日1万歩生活をひたすら続ける。久米はこの低糖質食パンを使ったメニューとして、鶏ハムとレタスのサンドイッチを考案。ちなみに、この鶏ハムも久米のお手製とのこと。もはやここまでくると、筋力でなく女子力が上がっていると言っても過言ではない……!さて、モナカとチョコレート味プロテインの摂取を始めて数日後。……見事に久米は復活した! 「甘い」という味覚の欲求が満たされたおかげで、精神的な焦りがなくなり、再びトレーニングへのモチベーションを取り戻したという。トレーニングを始めて1か月半が経過した2020年1月中旬。順調に減量し、腹筋が割れ始めていた久米の中には、「とにかく甘いものが食べたい」という果てなき欲求が湧き上がっていた。「こんなに甘いものが食べたくなるのは人生初です。お菓子は食べないって決めたのに……でもこらえるのが精神的にツラすぎて、挫折しそうです……」(久米)さらに、腹筋を割ることが目的なら筋肉をつけないといけないので、この時期の筋肉量の低下は致命的となるらしい。え、致命的……!?