ジャクリーン・ケネディ・オナシス、その妹のリー・ラジウィル、ジョン・F・ケネディJrに嫁いだキャロリン・ベセット・ケネディ。ファッション・アイコンとして今もなお絶大な人気を誇り、現在も影響を与えているケネディ家の女性たち。でもその陰で人知れず存在を葬られた長女がいた……。華麗なる一族に隠された悲劇の長女、ローズ・マリーの人生が最新の資料に基づき1冊の本「ROSEMARY The Hidden Kennedy Daughter」として出版されたばかりの今、ケネディ家の女性たちのパワーを振りかえれば、その分だけ強かった影の部分も見えてくる……。最終回は大統領の妹、ローズマリーの“隠された”人生の物語。当時は医療ミスによる発達障害であっても、「遺伝性なのではないか」と恐れられ、まともな治療も受けさせないのが当たり前。親たちにとってそんな現実が到底受け入れられるはずもない。教育さえ施せばなんとかなるのではないか。母ローズは望みをかけ、近い身内以外にローズマリーの現状を悟られないよう手を尽くした。公立の養護学校に入れるなど言語道断。ケネディ家は家庭教師、看護師、修道女、カウンセラーなどありとあらゆる手を尽くした。きょうだいたちもローズマリーの事情を察していた。15歳になるとローズマリーはロードアイランド州プロヴィデンスにある聖心女子学院へ送られた。