その時代の流れに合わせて、プリウスαにも2017年の一部改良でToyota Safety Senseが全車に標準装備されるようになりました。一般的に衝突被害軽減ブレーキと呼ばれるもので、歩行者や先行車との衝突の可能性があると段階を踏んで自動ブレーキを作動させ、衝突被害の軽減や衝突回避をサポートするシステムです。プリウスαは2011年に登場してから一度もフルモデルチェンジを受けていません。この2011年のデビュー当時はまだ先進安全機能の搭載が現在ほど一般的ではありませんでしたが、2014年頃から誤発進抑制装置や衝突被害軽減ブレーキをはじめとする先進安全機能が普及してきました。ミリ波レーダーと単眼カメラが先行車を認識し、アクセル操作なしで適切な車間距離を維持しながらあらかじめ設定した車速内で追従走行したり、先行車がいない場合は設定した速度で定速走行したりするシステムです。ブレーキ制御機能がついているので、自車より大幅に速度が遅い先行車を検知した場合は必要に応じてブレーキ制御を行います。ドライバーの疲労を軽減し安全運転をサポートする機能です。プリウスαでは運転席・助手席のエアバッグのほかにサイドエアバッグ、前後席のカーテンシールドエアバッグも全車に標準装備されています。後席の衝突安全性も確保されているのは評価できるポイントといえるでしょう。マイカーリースのおトクにマイカー 定額カルモくんが制作する車選びとカーライフを応援するWebマガジン「カルモマガジン」。国産新車に関するレビューやグレード比較情報、知ってるとおトクなマル秘情報を中心に、クルマ選びのプロが執筆する情報を更新していきます。先行車に対しては自車の速度が約10km/h以上で、歩行者に対しては約10~80km/hの速度域で作動します。夜間の検知には対応していないので注意が必要です。プリウスαに装備されているToyota Safety Sense以外の安全装備も見ていきましょう。車線を認識できる道幅は約3m以上、自車の速度が50km/h以上で走行中に作動します。全車速対応式ではなく、約40km/h以下でレーダークルーズコントロールは解除されます。システムが駐車位置を認識し、ステアリング操作をアシストして安全な車庫入れや縦列駐車をサポートする機能です。ドライバーは周囲の安全確認、速度調節を行いながらシステムの指示に従ってシフト操作やステアリング操作を行います。ハイビームの使用頻度を増やして夜間の視認性を確保するとともに、ドライバーの負担を軽減し安全運転に寄与します。現在では夜間はなるべく視認性の良いハイビームをおもに使用して走行することが推奨されていますが、対向車とのすれ違いなどの際には眩惑を防ぐためロービームに切り替える必要があります。オートマチックハイビームはその手動切り替えの手間をなくし、自動でハイビームとロービームを切り替えるシステムです。プリウスαではToyota Safety Senseが全車に標準装備となっていましたが、誤発進抑制装置に相当する機能が装備されていないので注意が必要です。ここからはプリウスαのToyota Safety Senseの内容を見ていきましょう。フルモデルチェンジを待たずに先進安全機能を標準装備させた点は評価できるポイントといえるでしょう。Toyota Safety Senseの内容はどの車種でも同じというわけでなく、含まれる機能や障害物などの検知方式が車種によって異なります。プリウスαではミリ波レーダーと単眼カメラによって先行車や歩行者などを検知するシステムが採用されました。先進安全機能パッケージを搭載していてもその内容はメーカーや車種によって大きく異なるので、しっかりとパッケージの内容までチェックして自分に必要な機能が含まれているか確認することをおすすめします。シフト操作ミスにおける急発進・急加速を防ぐ機能です。バックしてアクセルを踏んだままシフトを「D」に入れ替えた際にディスプレイ表示でドライバーに注意喚起するとともにシステム出力を調節して急発進を抑制する機能です。前方への飛び出しを防止し、衝突被害の軽減を図ります。車線を単眼カメラが認識している状態でウィンカー操作なしに車線を逸脱する可能性があるとシステムが判断した場合にはブザーとディスプレイ表示でドライバーに警告し、同時に電動パワーステアリングを制御して車線逸脱を防ぐ機能です。ドライバーがそれを受けて回避操作を行った場合、システムがさらにブレーキ操作をアシストして衝突回避をサポート。それでもさらに衝突の危険性が高まった場合には強いブレーキを自動で作動させて衝突被害の軽減を図ります。以上の4つの機能がプリウスαのToyota Safety Senseの機能です。ステアリング操作のある車線逸脱警報やクルーズコントロールがある点などは評価できますが、アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故防止をサポートする誤発進抑制装置にあたる機能が含まれていないのが残念な部分です。トヨタにおいても予防安全パッケージである「Toyota Safety Sense」が2015年に登場し、カローラフィールダー、カローラアクシオに初搭載されます。さらに政府が主導する自動ブレーキや誤発進抑制装置などの先進安全機能を備えた車の普及を推奨するための「サポカー」制度が始まったこともあり、近年の新型車はほとんど何らかの先進安全機能を搭載するようになってきているのが現状です。オプションでも設定されていないので、今後装備されることが期待されます。単眼カメラとミリ波レーダーが歩行者や先行車を検知し、衝突の可能性があると判断した場合は最初にブザーやディスプレイ表示でドライバーに知らせます。 交差点内で右折(右側通行の場合は左折)する際、対向車の動向を監視し、衝突の危険を検知すると自律的なブレーキが作動する機能(インターセクションサポート)を搭載している。車両等とは60km/h以下、歩行者とは45km/h以下、自転車とは50km/h以下であれば自律的なブレーキで衝突回避も可能。大型車の追突事故の被害は乗用車よりも大きく、衝突被害軽減ブレーキの効果が大きいため、乗用車より先に義務化が始まった。EUでは2013年11月から全ての新型商用車、2015年11月から全ての商用車の新車に自動緊急ブレーキの装備が義務化された。下記では日本の商用車への義務化、減税制度について解説する。また日本国内において、インテリセーフティー(衝突被害軽減ブレーキやBLIS等)搭載のボルボ車は非搭載車に比べ事故率が69%減少、追突事故率が77%減少、対人事故率が59%減少(2009-2015年)しており、アイサイト搭載のスバル車は非搭載車に比べ事故率が61%減少、追突事故率が84%減少、対人事故率が49%減少(2010-2014年)している。車両後方にも搭載されているレーダーが後続車の急接近を検知すると、ハザードランプを通常より早く点滅させ後続車に警告を与え、更に追突の危険が切迫するとシートベルトを締めつけてむち打ち症のリスクを軽減し、自車が停止している場合はブレーキ制動を最大に作動させ、玉突き事故による2次被害の発生を防ぐ機能(静止時オートブレーキ機能付被追突時警告機能)を搭載している。