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個人的に面白いと思ったのが、現代的なテーマを内包した映画を製作するにあたって、黒沢清がオールド・ファッションな意匠を選択していること。今や黒沢清の代表作として認知されている『CURE』が公開されたのが、1997年。© 2001-2020 POP MASTER All Rights Reserved.WEB MAGAZINE ALL ABOUT POPCULTURE「社会的秩序によって心の奥底に閉じ込めた感情を浮き上がらせ、承認し、癒しを与える行為」なのだ。そこには善悪の概念はない。それすらも、社会的秩序を保つために産み出されたシステムにしか過ぎないのだから。こう考えると、間宮の行為は「情報操作によって人間のなかに潜む憎悪を呼び起こす」といったような、マインドコントロールではない。中川安奈が入棟する病院の建築様式はどう考えても時代錯誤だし(看護婦のカッコウが古すぎ!)、19世紀末に撮られたという催眠術のフィルムなんぞ、ほとんど 中田秀夫『リング』の呪いのビデオだ。「CURE=癒し」と題されたこのフィルムで、我々が最も恐怖すべきなのは、社会的倫理の否定でしかもはや我々は救済されないのだ、という厳然たる事実なんである。もちろん社会生活を営むにあたって、ペルソナの仮面をつけることは現代人の必須アイテム。誰しもが心に抱える病だ。役所広司に最終的な癒しを与えるのが蓄音機というのも、さもありなん。大正ロマン漂うデカダンな雰囲気が、この映画に不思議な魅力を付与している。ちょうど、オウムによる一連の事件によって“マインドコントロール”という言葉が一般に敷衍した時期と重なる。だからだろうか、このサスペンス映画は「情報操作によって人間のなかに潜む憎悪を呼び起こす」という語られ方が一般的だった。だが、果たして本当にそうだろうか。だがその心の奥底には、彼女に対するフラストレーションが鬱積している。刑事として「感情を表に出さない」という行動規範を定め、よき家庭人としての顔=ペルソナという仮面の下に身を置いているのだ。しかし役所広司は、己の表層的人格に極めて自覚的。だからこそ、物語の中核を担う人物・間宮(萩原聖人)の「あんた誰?」という言葉に対し、彼は強いリアクションを示すんである。逆に、間宮に「あいつら何にも分かってないんじゃない」と糾弾されてしまう大杉漣演じる刑事部長などは、自分のペルソナに非自覚的。どー考えてもズラ丸だしなヘアースタイルが、表層的人格が表層的頭髪にまで進行してしまったことを、暗に物語っている。POP MASTER Is Web Magazine All About Popculture…Movies,Music,Books,Comics!本編の主人公である高部(役所広司)は、捜査一課の刑事として日々職務に追われつつ、家庭では精神病を患う妻(中川安奈)を気遣っている男だ。精神科医の佐久間(うじきつよし)は社会的自縛によって良心の咎めを感じ、自ら生命を断つことを選択するが、役所広司は妻を殺害することによって癒しを得る。心身ともに解放され、以前であれば一口も口にできなかったファミレスの料理も平らげるほどに快復する。 【閲覧注意】最恐の心霊スポット「犬鳴トンネル」へ潜入…『犬鳴村』は実在した<写真36点>歴代ボンド、どの作品が高評価?批評家が選ぶ「007」シリーズの“フレッシュ”10選普通のミステリー又はホラー映画でもそうだが、映画の進展に従っ…第31回東京国際映画祭「Japan Now」部門の特集企画「映画俳優 役所広司」で、役所の主演映画『CURE』(97)が10月27日にTOHOシネマズ六本木ヒル…真夏を彩った美人コスプレイヤー20連発!“冬コミ中止”でもコスプレ熱は冷めやらず『CURE』(97)や『散歩する侵略者』(17)など国内外で高い評価を得ている黒沢清監督が、『寝ても覚めても』(18)の濱口竜介と脚本を執筆し、主演に蒼井優を…10月25日に第31回東京国際映画祭が開幕。EXシアター六本木でオープニングセレモニーが行われ、Japan Now部門で特集上映が行われる俳優の役所広司が出席。…ひとりの娼婦が惨殺された。現場に駆けつけその死体を見た刑事の高部は、被害者の胸をX字型に切り裂くという殺人事件が、秘かに連続していることを訝しがる。犯人もその殺意も明確な個々の事件で、まったく無関係な複数の犯人が、なぜ特異な手口を共通して使い、なぜ犯人たちはそれを認識していないのか。高部の友人である心理学者・佐久間が犯人の精神分析を施しても、この謎を解く手掛かりは何も見つからない。そのころ、東京近郊の海岸をひとりの若い男がさまよっていた。記憶傷害を持つ彼は小学校の教師に助けられるが、教師は男の不思議な話術に引きずり込まれ、魔がさしたように妻をXの字に切り裂いて殺してしまう。その後、男は警官に保護され、そして病院に収容されて同様の話術を警官や女医と繰り返した。警官と女医は、それぞれに殺人を犯し、被害者の胸を切り裂いてしまう。催眠暗示の可能性に思い至った高部は、事件の捜査線上に浮かび上がったこの男・間宮を容疑者として調べ始めた。しかし、高部は間宮の記憶傷害による進展のない会話に翻弄され、また精神を病んだ妻・文江の介護による疲れも加わり、その苛立ちを積もらせていく。やがて、間宮が元医大の学生で、メスマーという18世紀の医者が開発した催眠療法の研究をしていたことを知った高部は、正式に調書を作ろうとするものの、間宮の不思議な話術のうちで妻の病気を指摘され、苛立ちを爆発させてしまった。そんな高部を間宮は誉め称え、高部こそ自分の言葉の本当の意味を理解できる人間だと語る。疲れきった高部は文江を病院へ入院させた。高部の精神状態に危機感を抱いた佐久間は、間宮に深入りしないよう忠告するが、自らも間宮と催眠療法の施術に取り憑かれていく。やがて、精神病院に収監されていた間宮が脱走した。時を同じくして、佐久間が奇妙な状態の自殺死体として発見される。高部は、本当の自分に出会いたい人間は必ずここにやって来ると間宮が言う、森の中の廃屋で間宮と再会し、そして彼を殺害した。すべては終わったかのように思われたが、病院では文江がX字に切り裂かれて殺され、高部のいるレストランでは、ウエイトレスが店長に包丁を向けていた。女優・長澤まさみの“光と闇”…『MOTHER マザー』の狂気的な母親役が危険すぎる!夏と言えば…海!サメ!トンデモな進化を遂げてきた、サメ映画の傑作たち長澤まさみのドレス姿ずらり!『プリンセス編』でもダー子が美しい スリラー . pop master web magazine all about popculture. 個人的に面白いと思ったのが、現代的なテーマを内包した映画を製作するにあたって、黒沢清がオールド・ファッションな意匠を選択していること。今や黒沢清の代表作として認知されている『CURE』が公開されたのが、1997年。© 2001-2020 POP MASTER All Rights Reserved.WEB MAGAZINE ALL ABOUT POPCULTURE「社会的秩序によって心の奥底に閉じ込めた感情を浮き上がらせ、承認し、癒しを与える行為」なのだ。そこには善悪の概念はない。それすらも、社会的秩序を保つために産み出されたシステムにしか過ぎないのだから。こう考えると、間宮の行為は「情報操作によって人間のなかに潜む憎悪を呼び起こす」といったような、マインドコントロールではない。中川安奈が入棟する病院の建築様式はどう考えても時代錯誤だし(看護婦のカッコウが古すぎ!)、19世紀末に撮られたという催眠術のフィルムなんぞ、ほとんど 中田秀夫『リング』の呪いのビデオだ。「CURE=癒し」と題されたこのフィルムで、我々が最も恐怖すべきなのは、社会的倫理の否定でしかもはや我々は救済されないのだ、という厳然たる事実なんである。もちろん社会生活を営むにあたって、ペルソナの仮面をつけることは現代人の必須アイテム。誰しもが心に抱える病だ。役所広司に最終的な癒しを与えるのが蓄音機というのも、さもありなん。大正ロマン漂うデカダンな雰囲気が、この映画に不思議な魅力を付与している。ちょうど、オウムによる一連の事件によって“マインドコントロール”という言葉が一般に敷衍した時期と重なる。だからだろうか、このサスペンス映画は「情報操作によって人間のなかに潜む憎悪を呼び起こす」という語られ方が一般的だった。だが、果たして本当にそうだろうか。だがその心の奥底には、彼女に対するフラストレーションが鬱積している。刑事として「感情を表に出さない」という行動規範を定め、よき家庭人としての顔=ペルソナという仮面の下に身を置いているのだ。しかし役所広司は、己の表層的人格に極めて自覚的。だからこそ、物語の中核を担う人物・間宮(萩原聖人)の「あんた誰?」という言葉に対し、彼は強いリアクションを示すんである。逆に、間宮に「あいつら何にも分かってないんじゃない」と糾弾されてしまう大杉漣演じる刑事部長などは、自分のペルソナに非自覚的。どー考えてもズラ丸だしなヘアースタイルが、表層的人格が表層的頭髪にまで進行してしまったことを、暗に物語っている。POP MASTER Is Web Magazine All About Popculture…Movies,Music,Books,Comics!本編の主人公である高部(役所広司)は、捜査一課の刑事として日々職務に追われつつ、家庭では精神病を患う妻(中川安奈)を気遣っている男だ。精神科医の佐久間(うじきつよし)は社会的自縛によって良心の咎めを感じ、自ら生命を断つことを選択するが、役所広司は妻を殺害することによって癒しを得る。心身ともに解放され、以前であれば一口も口にできなかったファミレスの料理も平らげるほどに快復する。
pop master web magazine all about popculture. マイ・フレンド・フォーエバー♥The Cure♥1995♥あらすじ・ネタバレだけでなくレビューをキチンとしています。1999年のスタート以来、全作品!まぁショボイのもありますがね~☆。ストーリーの詳細をラストまで,感想,解説,批評,原題,邦題,製作年,製作国,上映時間,出演 … skip to content. 検索. 説明は省略の映画 . movie cure 2017年8月12日 .
movie. home; news; movie; music; book; about; contact; 検索: home. 映画批評「cure」84点 「道徳心、理性によって抑制された人の狂暴性の覚醒を描くサイコ・サスペンス」 「殺人」という行為は多くの人間にとってあまり関わりのないものだが、

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カスタマーレビュー: 5つ星のうち3.9 評価の数 105; asin: b000pmgubq; jan: 4988111283900 ; amazon 売れ筋ランキング: dvd - 86,361位 (dvdの売れ筋ランキングを見る) 820位 ─ 日本のミステリー・サスペンス映画 竹島ルイの独断と偏見による、映画「cure」に関する映画レビュー.

レビュー. 最近の映画レビュー. 映画レビューがメインのブログです。 ネタバレなしでの映画の紹介と、 ネタバレありでの解説をお楽しみ下さい。 New Report. CURE キュア みんなの感想/評価.

ドラマ . cure. 観た に追加. 竹島ルイの独断と偏見による、映画「cure」に関する映画レビュー. 映画批評「cure」84点 「道徳心、理性によって抑制された人の狂暴性の覚醒を描くサイコ・サスペンス」 「殺人」という行為は多くの人間にとってあまり関わりのないものだが、 萩原聖人のはっちゃけっぷりがスゴい、人間って怖いと思う映画。 映画「CURE(キュア)」のあらすじ、レビュー、感想(ネタバレなし)-レンタル映画の部屋