砂鉄から鉄を造りだした「たたら」。たたら製鉄は高炉による近代製鉄に主役は譲ったものの、今もなお島根県雲南市から奥出雲町に残る史跡を訪ね歩くことができます。 島根県雲南市の山深い土地にひっそりと残っている「菅谷たたら山内」。ここはかつて“たたら製鉄”と呼ばれる方法で、世界に類を見ない高品質の鉄を生産してきた場所。ちょうど「もののけ姫」の舞台にもなっているたたら場を想像してみると分かりやすいかもしれませんね。 『もののけ姫』(もののけひめ)は、スタジオジブリ制作の長編アニメーション映画作品。監督は宮崎駿。 1997 年(平成9年)7 月 12 日公開。 宮崎が構想16年、制作に3年をかけた大作であり、興行収入193億円を記録し当時の日本映画の興行記録を塗り替えた。 ここは映画「もののけ姫」に登場する「たたら場」のモデルになった場所。 たたら製鉄について、勉強して来ました。 温泉に入った後は、広島県三次市で夕食&夜桜見物をして帰宅しました。

『もののけ姫』(もののけひめ)は、スタジオジブリ制作の長編アニメーション映画作品。監督は宮崎駿。 1997年(平成9年)7月12日公開。 宮崎が構想16年、制作に3年をかけた大作であり、興行収入193億円を記録し当時の日本映画の興行記録を塗り替えた。 宮崎アニメにしては珍しい Boy Meets Girl なストーリーと言えるが、甘ったるいロマンスなどは存在しない。あるのは人間の業への飽くなき思索である。『 風の谷のナウシカ 』では語られるのみで描かれることがなかった、“火”と“水と風”のコントラストが本作では描かれる。火の力によって鉄を作り出す人間が、その火をもって太古からの神々を焼き払う。人間の叡智を、これは正しく使えているのだろうか?しかし、その火を使わなければ生きていけない、自衛もできないというたたら場の現実を無視できるのか。一方で、もののけ姫サンとエボシ御前の一騎討ちを取り囲んで「殺せ!」と連呼するたたら場の民。そして、そのたたら場の隙をついて来襲する地侍。人の優しさや温かさではなく人の醜さや汚さを真正面から描く本作は、子ども向きとは言い難いが、それこそが宮崎駿が時代を超えて子どもに見てほしいと感じていることである。本作も公開から20年以上が経過しても全く古くなっていない。それは映像や音楽の素晴らしさ以上に、本作が描く数々のテーマによる。例えば、世界的な政治のテーマとなっているものに“分断”がある。本作に描かれる森の精たちは決して一枚岩ではない。猪や猩々、山犬らは一致団結ができない。人間同士が争う世界は珍しくも何ともないが、人間と激しく対立する神々や動物が団結できないというのは何と象徴的であることか。そのような世界観の中、人間にもなれず山犬でもないサンと流浪の異邦人であるアシタカの関係の、なんと遠くて近いことか。この二人が清いかと言われれば決してそうではない。アシタカは呪われた身で、いかに英雄的に振る舞おうとも、憎しみと恨みにその身をゆだねる瞬間があるし、サンも悲しみと怒りを隠すことがない。けれど、それもまた人の姿ではないのか。アシタカの右手にわずかに残る呪いの痣に、負の感情は決して消えることは無いという人間の業を垣間見たように思うし、サンの言う「アシタカは好きだが、人間は許せない」というセリフもそれを裏付けている。確か高3の夏に最初はメルパルク岡山で観た。その後、神戸の駿台予備校に通いながら、神戸国際会館で5回ぐらい観たと記憶している。それぐらいの衝撃作だった。宮崎駿の狂暴なまでのメッセージは、当時も今も健在である。エボシの庭にいるハンセン病患者たちの長の台詞に、もっと余韻を持たせるべきだ。ナウシカがじい達の手を「きれいな手」と言うところからさらに踏み込んで、「腐った手を握ってくれる」というエボシ御前の行為の持つ意味は大きい。自然を破壊する一方で、穢れとされる存在を内包するたたら場、それを率いるエボシの業を物語る重要な場面なのだから。公開当時はタタリ神をエイズやエボラ出血熱の象徴であると感じていたし、今もそれは変わらない。そこにCOVID-19が加わって来たのかなと思う。一方で、シシ神の生首を欲する帝や師匠連というのは、特効薬やワクチンを欲しがる上級国民の謂いなのかとも感じたし、荒ぶるデイダラボッチはまさに森を切り拓きすぎたがために解き放たれた致死性病原体なのかと思った。コロナの思わぬ副産物として世界各国の環境改善が報じられているが、そうした文脈から本作を再評価・再解釈することもできそうだ。アシタカが何度か言う「押し通る、邪魔するな!」の後半、「邪魔する」の意味である。しばしば、Don’t get in my way. 島根でたたら製鉄の史跡めぐり!『もののけ姫』の世界を体験.

もののけ姫 90点 2020年7月25日 大阪ステーションシティシネマにて鑑賞 出演:松田洋治 石田ゆり子 監督:宮崎駿 確か高3の夏に最初はメルパルク岡山で観た。その後、神戸の駿台予備校に通いながら、神戸国際会館で5回ぐらい観たと記憶している。 絲原記念館の入口。趣きのある黒門が出迎えてくれます(2014年12月撮影)砂鉄から鉄を造りだした「たたら」。たたら製鉄は高炉による近代製鉄に主役は譲ったものの、今もなお島根県雲南市から奥出雲町に残る史跡を訪ね歩くことができます。玉鋼を使った日本刀鍛錬の実演や博物館など、おすすめスポットをご紹介します。「たたら」の製鉄に関わる資料を展示している雲南市吉田町の鉄の歴史博物館。周囲の町並みもレトロな雰囲気を醸し出しています/写真提供:宇都宮睦登 氏「たたら」の炉の構造断面の実物大模型/奥出雲たたらと刀剣館。炉の下の複雑な構造に驚きます(2014年12月撮影)「たたら」の炉に空気を送り込む吹子(ふいご)。"かわりばんこ"や"地団駄を踏む"の語源と言われています(2014年12月撮影)絲原記念館の奥にある絲原家邸宅。国の登録有形文化財に登録されています(2014年12月撮影)たたら鍛冶工房で体験できるペーパーナイフ造り。金槌で真っ赤になった鉄釘を叩き、グラインダーで加工すると出来上がります(2014年12月撮影)奥出雲たたらと刀剣館では、月2回「たたら」の鉄から、日本刀を作刀するため鍛錬の実演も行われます(2014年12月撮影)「たたら」による製鉄の原料となる砂鉄。中国山地ではたくさん採れたことで「たたら」による製鉄が盛んになった/雲南市菅谷・たたら鍛冶工房(2014年12月撮影)「たたら」による製鉄が行われた頃の集落がそのまま残る菅谷たたら山内を望む。「高殿」は一番右奥にあたる/写真提供:宇都宮睦登 氏菅谷たたら「高殿」の室内。天井の高い建物の中央に炉、その左右に吹子(ふいご)があります(2014年12月撮影)大きな桂の木のたもとに静かにたたずむ菅谷たたら「高殿」。この桂の木は秋に3日だけ炎のように真っ赤に色づくとのこと(2015年4月撮影)奥出雲たたらと刀剣館の外観。左のオブジェはヤマタノオロチをイメージしたもの(2014年12月撮影)「たたら」の炉の構造断面の実物大模型/奥出雲たたらと刀剣館(2014年12月撮影)絲原記念館での「たたら」による製鉄の動く模型(2014年12月撮影)