そして、ウェルを洗浄した後、標識抗体試薬を加え、さらにウェルを洗浄することにより非結合の抗体を除去します。また、両者ともに、高い感度と特異度を有する点では同じで、同等の検査性能と評価されています。すなわち、(1)パネル Aウェル(ESAT-6)のスポット数 – 陰 性コントロールウェルのスポット数および(2)パネル B ウェル(CFP-10)のスポット数 – 陰 性コントロールウェルのスポット数を算出し、以下の基準で判定します。IGRA検査である、クォンティフェロン検査(QFT検査)とTスポット検査(T−spot)について解説します。クォンティフェロン検査は、全血中のリンパ球を、結核菌群の特異抗原(ESAT-6、CFP-10、TB7.7)で刺激し、血漿中に産生されたインターフェロン-γ(IFN-γ)の濃度を、ELISA法により定量します。そこに基質試薬を加えると、IFN-γを産生したエフェクターT細胞の痕跡が「スポット」として観察できますので、反応したリンパ球のSPOT数と、抗原刺激のないコントロールの SPOT数との差から、感染の有無を判定します。特異抗原刺激が陽性以外の場合で、マイトジェン刺激が0.5以下の場合は、免疫抑制状態と考えられ、判定不可となり、この場合、 結核感染の有無を判定できません。免疫不全などでない場合、再び採血して再検査することが推奨されます。Tスポット検査では、ELISPOT法によって、IFN-γ産生細胞の個数を測定することが特徴です。QFT検査では、リンパ球がIFN-γを産生する能力を確認する目的で、上記の試験と平行して、リンパ球を「マイトジェン」という物質で刺激して反応をみる検査も行います。IGRAは、インターフェロン-γ遊離試験(interferon-gamma release assays)の略語です。IFN-γの分泌量が0.35以上の場合、「陽性」となります。この場合、結核感染を疑います。ただし、T-SPOTはリンパ球を分離して数を調整するため、特にHIV感染症のようにリンパ球が減少するような状況では、QFTよりも感度低下が少なくなります。0.1未満は、「陰性」と判断されます。 この場合、結核に感染したことがないと判断されます。具体的には、Tスポット検査は、まず、全血から末梢単核球(PBMC)を精製し、これを、IFN-γ抗体を固相したマイクロプレートのウェルに加え、結核菌群特異抗原( ESAT-6およびCFP-10)と16~20時間ほど反応させます。陰性コントロールのスポット数>10の場合、および、陽性コントロールのスポット数<20の場合両者は、結核の感染診断を行うための血液検査(IGRA検査)であり、特異抗原(ESAT-6、CFP-10)を用いてT細胞の刺激を行う点で共通しています。0.1から0.34は、「疑陽性」であり、判定保留となります。この場合、通常は感染していないと判断されますが、経過観察し、再検査などして総合的に判断されます。また、検体採取から検査の実施まで、QFT検査では最大16時間の猶予しかないのに対し、Tスポット検査は最大で32時間の猶予がありますので、配送コストが低く済む(特別便が不要)という点で、Tスポットのほうが優れます。ただし、いつごろ感染したか判断できないため、病歴や所見から総合的に判断する必要があります。
All rights reserved.T-スポット検査は,QFT検査より採血現場における検体取り扱いが容易であり,また診断性能はより優れているため(表1),今後さらに広く使用されるようになるであろう承継医募集(一般内科・循環器科クリニック ㈱MEDIVA 承継案件情報)山崎義光(医療法人AMC西梅田クリニック 理事長/株式会社サインポスト 代表取締役)(3)肺がん検診を利用してCOPDの早期発見をめざす[特集:COPD早期発見の試み](1)COPD早期発見をめざしたスクリーニングツール[特集:COPD早期発見の試み]医療法人譲渡(耳鼻咽喉科クリニック ㈱MEDIVA 承継案件情報)(2)呼吸機能検査を用いた健診によるCOPDの早期発見[特集:COPD早期発見の試み]承継医募集(整形外科・放射線科クリニック ㈱MEDIVA 承継案件情報)【webメディカルエッセイ】「年末年始のインフルエンザ患者にどう対応するか―出雲医師会の取り組み」をアップしました。標準採血法ガイドラインGP4-A3[ガイドライン ココだけおさえる]「会員限定コンテンツ」(『jmedmook51 救急・当直ver3』等)閲覧に必要なシリアルナンバーの登録方法について説明ページを設けました承継医募集(内科・外科・皮膚科クリニック ㈱MEDIVA 承継案件情報) 承継医募集(耳鼻咽喉科クリニック ㈱MEDIVA 承継案件情報)徳田安春(地域医療機能推進機構(JCHO)研修センター長・総合診療教育チームリーダー)原田登之 (一般社団法人免疫診断研究所長)© Japan Medical Journal. TB(以下,T Spot)はIGRAの一 つである。 QFTが全血を用いて特異抗原刺激を行っ た後のインターフェロンγ量をELISA法で測定する のに対して,T Spotは血液からリンパ球を分離して, その数を調整した後に,特異抗原ESAT-6とCFP-10 をそれぞれ添加して刺激を行う。 「結核」=「過去の病気」と考えがちですが、日本では現在、1年間に新たに20,000人近くの人が結核患者になっており、結核で2,000人近くの人が死亡しています。結核罹患率(人口10万対)は、2020年までに10以下を目指しているところ、2016年の結核罹患率は13.9であり、日本は世界の中でも「中まん延国」とされています(厚生労働省のホームページより、2016年データ)。こうした中で2007年4月には、感染症法に基づく結核の届出基準の改正によって、「潜在性結核感染症」についても届出の対象 … TB(T-スポット)の2法の優劣を伺いたい。最近,QFTの採血管のトラブルが多発しているが,T-スポットに変えるべきか。 結核感染診断にinterferon-gamma release assays(IGRA)が用いられるようになってきたが,クォンティフェロン Ⓡ TBゴールド(QFT)とT-スポット Ⓡ. クォンティフェロン検査は、全血中のリンパ球を、結核菌群の特異抗原(ESAT-6、CFP-10、TB7.7)で刺激し、血漿中に産生されたインターフェロン-γ(IFN-γ)の濃度を、ELISA法により定量します。
結核に関する検査方法の一つに t-spot と呼ばれる方法があります。 これはTB検査とも呼ばれており、 採血した血液から分離精製を行って体外で結核菌に感染していないかを確認する検査方法 です。