マスギャザリングで起こる感染症 3 1. 「マスギャザリングとは」ということですが、この英語に なかなか日本語の良い訳がなくて、私も集団形成という訳 語しか出せておりません。集団災害学会という学会では、 昔からこのマスギャザリングを取り上げております。一定 期間の中で限定された地域において、同一目的で集合した � インバウンド感染症の感染対策 感染対策の基本 1.標準予防策(standard precautions) すべての血液、体液、(汗を除く)分泌物、排泄物、傷のある皮膚・粘膜は、感染性病原体を含む可能性があるという原則に基づく感染対策である。 インフルエンザは、海外では日本の流行シーズンとは異なることに注意が必要です。なお、このナビは、国際イベントに限らず、国内イベントや日常の感染対策にも参考にしていただけます。感染症を予防するには、自分の免疫力を高めることが大事です。ワクチンは、感染症を予防することができる有効な手段です。国際マスギャザリング・イベントの前には、ワクチンの接種を検討するとよいでしょう。デング熱などの蚊媒介感染の予防対策は、1.蚊を発生させないこと、2.蚊に刺されないようにすること(肌を出さない衣服、虫よけスプレー)です。喉や口のなかの清潔を保つことはとても重要です。うがいや歯みがきで、病原体を洗い流しましょう。下記の感染症は、感染力が強く、重い症状が現れることがあり、国際的マスギャザリング・イベントでは多数の患者が発生する(集団発生)リスクが高く、特に注意が必要です。海外から訪れるのは人々だけではありません。2020年の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行など、人々の流入・移動に伴って、海外で発生している日本ではまれな感染症も入ってくる可能性があります。体調不良な状態では、免疫力(体の抵抗力)も弱まります。十分な栄養や睡眠で、体調を整えましょう。手指についた病原体を石けんと流水で洗い流します。洗い残しが起こりがちですので、ていねいに洗うことが大切です。監修 加來 浩器(防衛医科大学校 防衛医学研究センター 広域感染症疫学・制御研究部門 教授)皆さまの感染症に対するイメージはどのようなものでしょうか。無関心や無視は困りますが、必要以上の恐怖心もよくありません。「彼を知り己を知れば百戦危うからず」という故事があります。感染症について正しい知識をもち(彼を知る)、自分を守る対策をとれば(己を知る)、感染症への過剰な恐怖心は和らぐことでしょう。このナビが、国際的マスギャザリング・イベントに参加される方々の感染症予防に役立つことを願います。スポーツや文化イベント、博覧会など、さまざまな国際イベントが国内で開催されています。海外の人々が集まる場所では、国内では流行していない感染症にかかるリスクが高まります。このマスギャザリング感染症ナビでは、国際イベントに参加するときに、知っておきたい感染症とその予防法についてご紹介します。それでは、国際的マスギャザリング・イベントで注意すべき感染症にはどのようなものがあるでしょうか。麻しん・風しん・ノロウイルス感染症・水痘などは、世界中で発生しています。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2020年から世界に拡大した新しくおこった感染症です。 一つとして、一部のダニ媒介感染症に関し速やかな対策が必要である。 世界中から多くの観客が集まる国際的スポーツマスギャザリングにおいて感染症の伝 播が増加することを示す明確なエビデンスは存在しない。実際、オリンピック・パラリン このマスギャザリング感染症ナビでは、国際イベントに参加するときに、知っておきたい感染症とその予防法についてご紹介します。 なお、このナビは、国際イベントに限らず、国内イベントや日常の感染対策にも参考にしていただけます。 呼吸器感染 糞口感染 サルモネラ、シゲラ、キャンピロバクター、ノロウィルス 2.