2017年1月期よりその他収入は物販収入とその他収入に分けられましたので、それ以前にさかのぼって比較することは困難です。東京と横浜に挟まれて、川崎にゆかりのある大手企業が少ないこともあるでしょうが、富士通グループに依存しすぎていたのではないかと思います。サッカーチーム運営会社としては、富士通の名前を外して地元密着を打ち出してきましたが、フロンターレの試合に行けば、スポンサー看板で目立つのは富士通グループばかりです。一刻も早く富士通グループ以外の大手スポンサーを見つける必要があります。Jリーグによると、その他収入には賞金、移籍金、施設運営収入などが入ると説明されています。その他収入は2018年1月期に比較して15.1%の増加になっています。以前に経営情報を分析したブログでは、メインスタンドの改修が完成して以降順調に右上がりで成長していますが入場料の頭打ち感が出てきていると書きました。このブログで、2018年に過去の経営情報について考察していますので、参考までに載せておきます。驚いたことにこのスポンサー収入が2018年1月期比較で20%以上の大幅減少になっています。これは、現在確認できる2014年1月期(メインスタンド改修中)以降で最低の収入額です。2019年5月24日にJリーグは各チームの経営情報を開示しました。一部の3月決算のチームは除外されていますが、フロンターレの決算月は1月ですので今回の開示に含まれています。今回開示された経営情報は、2019年1月期、つまり、2018年2月1日〜2019年1月31日までの期間、2連覇を達成した2018シーズンが対象になっています。2019年1月期の営業収入の総額は2018年1月期より18.6%増加している一方で、営業費用は2018年1月期からの増加を18.4%に留め、営業利益は475百万円を計上しています。利益を出しながら会社が大きくなっているようで、順調に会社が成長しているように見えます。理念強化配分金など他の項目での収入が増えることが分かっていた2019年1月期は敢えてスポンサー収入を減らしたのではないかとの穿った見方をしたくなります。バックスタンド等改修時には増額を約束しているなんてことなら良いのですが、そんな都合の良い話はありませんよね。2020年の東京オリンピックが終わった後にバックスタンド等の改修計画があります。メインスタンド改修最終年の入場料収入は571百万円でした。改修しながら等々力陸上競技場で試合を開催するとなると、これ以上に減少するのではないでしょうか。入場料収入については2020年1月度には更に減少すると予想しています。割引率の高いシーズンチケット利用者が増えること、金曜日開催の試合が多いこと、2019シーズンで既にACLでグループリーグで敗退していることがあります。あとはルヴァン杯で勝ち進み、等々力陸上競技場開催を増やすしかありません。今回開示された経営情報を見てきましたが、まず目に付いたのは収入が賞金やJリーグからの配分金に依存し過ぎていると言うことです。そのうえスポンサー収入が減少していることには大きな危機感を持たなければいけません。バックスタンド等改修に備えて、今はしっかりと利益を貯め込んでおく時と思います。ざっと10億円以上も利益余剰金があるので、数年間は赤字運営でもなんとかしのげるかもしれません。フロンターレの2018シーズンは、J1リーグ初優勝を果たした2017シーズンに続いて2連覇を達成したシーズンになります。経営情報としては2017シーズンのJ1優勝の結果として受け取った理念強化配分金が反映される期間になります。2連覇して広告体としての価値が上がると考えてしまいますが、全く逆の値になっています。その原因は明確には分かりませんが、2019年1月期にNiftyがスポンサーから離脱したこともひとつの要因ではないかと想像します。富士通グループであったNiftyが家電量販店のノジマに買収されたのが2017年1月です。2017シーズンは背番号下に名前を入れてスポンサー契約を続けてくれましたが、2018シーズンからは、その広告もなくなっています。これが大きかったのかもしれません。正式な情報としては確認できていませんが、東京オリンピック以降に等々力陸上競技場のバックスタンド等の改修が計画されているようでうす。2018シーズンにはチケット完売の試合が増え、2019シーズンはシーズンチケットすら取りにくくなっていることから、2020年1月期では入場料収入が減少するだろうと予想していました。それが1年前倒しで減少に転じてしまいました。2018年1月期経営情報と2019年1月期経営情報を比較してみます。一番の問題と思われるのが、このスポンサー収入です。2018年1月期までは広告収入と呼ばれていたものが、2019年1月期からスポンサー収入と名前が変わりました。内容は変わっていないとJリーグは説明しています。5月26日にJリーグが開示したクラブ経営情報は以下のURLから入手できます。2018年1月期には、495百万円だったものが、約1,000百万円増加して1,416百万円になりました。J1優勝の強化理念配分金の初年度分1,000百万円がここに計上されていると思います。J1リーグで戦うチームには、350百万円の配分金が支給されますので、その他も合わせて1,416百万円、と数字が合いそうです。このままでは、勝てなくなったときに一気に経営状態が悪くなり、人件費を削減するために有望な選手を放出しなくてはならなくなる可能性があります。Jリーグが開示した経営情報にはJ1全18チームのうち3月決算の3チームが含まれていないので今のところ全15チームですが、スポンサー収入についてフロンターレは15チーム中12位になっています。下には、札幌、仙台、長崎がいるだけです。ここまでは損益計算書を見てきましたが、貸借対照表にも目を通します。フロンターレは黒字経営を続けてきましたので、毎年利益が出ている状態です。5年前の2014年1月期の利益余剰金は、255百万円に過ぎなかったものが、2019年1月期には、1,160百万円に増加しています。着実に利益が貯まっています。2連覇していますので、2020年1月期にも多額の理念強化配分金が入ることになります。J1リーグチームとして350百万円、2017シーズン優勝の2年目の理念強化配分金が400百万円、2018シーズン優勝の1年目の理念強化配分金が1,000百万円で、合計1,750百万円以上になるのは間違いありません。他の会場でホームゲームを開催するとか、バックスタンドとゴール裏は時期をずらして改修するとか、仮の観客スタンドを陸上トラック上に作るとか、いろんな案は出てくるでしょうが、真剣に考えないと経営的に大きなインパクトが出てきます。J1リーグでの観客数は以下の通りです。J1リーグでの観客数は増加していますが、ACLでグループリーグで敗退したことから2019年1月期は2018年1月期より2試合少ないので、トータルで見ると観客数は減少していると思います。思い浮かぶのは移籍金でしょうか、シーズン途中で移籍した大久保選手、エドゥアルドネット選手は移籍金が発生していると思われます。2019年1月に発表された板倉選手の移籍金も含まれているのかもしれません。戦力的にはダウンになりましたが、経営上は潤う結果になりました。メインスタンド改修に2シーズンかかったこともあり、同様に2シーズンもバックスタンドとゴール裏に観客を入れないとなると、メインスタンド改修時の入場料減収程度ではすまない可能性が高いです。2018シーズンは2連覇を達成しいよいよ王者の風格を身につけてきたようにも思いますが、それぞれのタイトルを見ると、ACLでグループリーグを勝ち上がったり、ルヴァン杯で決勝進出したりした2017シーズンの方が好成績だったと言えます。2連覇した為に優勝記念グッズの売り上げが良かったのでしょうか。試合毎に工夫している各種グッズやガチャなど、サポーターの財布を緩める作戦が奏功しているようです。大幅に増加しています。すでにACLは敗退してしまいましたが、今できることはもらえるものはすべてもらい、改修に備えるぐらいでしょうか。とにかくため込んで非常時に備えておく必要があります。2019年1月期にはJ1リーグ優勝していますが、その他の大会は2018年1月期より悪い成績なので、賞金の合計額は減少しているはずです。では、何故大幅に増加しているのでしょう。 優勝 約4億4千万円 準優勝 約2億2千万円.
その他収入とリーグ分配金の合計は、acl準優勝賞金やafcなどからのプレミアム収入により、11億7,454万円(前年度比2億7,073万円減)となりました。 純資産は16億1,881万円と昨年に続き、過去最高を …
サッカーの「fifaクラブワールドカップ2019」が12月11日から21日まで、中東のカタールで開催されます。今年はアジアチャンピオンズリーグ(acl)決勝で浦和レッズが敗れたため、残念ながら日本からの出場はありませんが、世界を代表する7クラブが優勝を目指して戦います。