7月15日、第163回芥川龍之介賞と直木三十五賞(いずれも日本文学振興会主催)の選考会が東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、芥川賞は高山羽根子さんの『首里の馬』(「新潮」2020年3月号掲載)、 … 先週、第161回芥川賞・直木賞の受賞者が発表されました。新元号となって初めての今回の受賞では、芥川賞と直木賞の双方が女性作家であることが注目されています。直木賞については、候補の6作品すべてが女性。女性作家が注目される背景には何があるのでしょうか。 芥川賞と直木賞の境は時々あいまいになることがあります。けれども、まだどちらも受賞した作家や作品はありません。 直木賞の候補となっていた作品が選考委員の判断で芥川賞に回され、そのまま受賞に至ったケースはあります。

まずは芥川賞と直木賞についての概要です。正式名称はそれぞれ「芥川龍之介賞」と「直木三十五賞」で、もちろん作家名が由来です。賞の創設は文藝春秋社社長の菊池寛によるもので、友人であった「芥川龍之介」と「直木三十五」の功績を記念して創設したものです。書籍売上の落ち込む2月と8月対策としての目的もあったようですけどね。なので、賞の選考と発表はどちらも上半期7月と下半期1月(発表はひと月後)の年2回に同時に行われ、上半期には前年12月~当年5月、下半期には6月~11月の間 … 日本文学振興会は15日、『第163回芥川龍之介賞・直木三十五賞』の選考会を東京・築地「新喜楽」で開き、芥川賞は3回目の候補入りとなった高山羽根子氏(45)『首里の馬』(新潮三月号)、初ノミネートの遠野遥氏(28)『破局』(文藝夏季号)2作が受賞した。 <BOOK>今週発表!芥川賞はダブル受賞 tbsテレビ【王様のブランチ】|JCCテレビすべて 第163回芥川賞・直木賞が7月15日に発表。新進作家による純文学に送られる芥川賞の受賞作は近年大ヒットを連発。又吉直樹の「火花」(文春文庫)は32 第163回芥川賞・直木賞が発表され、直木賞は、馳星周さん(55)が受賞し、芥川賞は高山羽根子さん(45)と遠野遥さん(28)のダブル受賞となった。直木賞に選ばれた馳星周さんの「少年と犬」は、震災で心を閉ざした少年と犬の交流を描いた表題作を含む連作短編集。 第163回芥川賞・直木賞が発表され、直木賞は、馳星周さん(55)が受賞し、芥川賞は高山羽根子さん(45)と遠野遥さん(28)のダブル受賞となった。直木賞に選ばれた馳星周さんの「少年と犬」は、震災で心を閉ざした少年と犬の交流を描いた表題作を含む連作短編集。 どの本を読もうか迷ったら、受賞した作品を読んでみてはいかがでしょうか。特に有名な『芥川賞』『直木賞』『本屋大賞』を受賞した中からおすすめの本を紹介していますので、是非本選びの参考にお読 … 毎年、芥川賞と直木賞の発表があります。新人作家の登竜門といわれる芥川賞。中堅作家の努力や実力が評価される直木賞。話題になった受賞作品を早く読みたいと多くの愛読者が待っています。 先週、第161回芥川賞・直木賞の受賞者が発表されました。新元号となって初めての今回の受賞では、芥川賞と直木賞の双方が女性作家であることが注目されています。直木賞については、候補の6作品すべてが女性。女性作家が注目される背景には何があるのでしょうか。直木賞候補作品となった窪美澄さんの「トリニティ」では、結婚や出産を経験した働く女性の前に立ちはだかる壁、柚木麻子さんの「マジカルグランマ」では、世間が押しつけるステレオタイプな「かわいいおばあちゃん」像への痛快な批判が描かれました。柑橘農家×ベーグル屋×ライター。「地方に仕事はない」という“常識“を自ら反証することを生きがいにしているパラレルワーカー。横浜出身、天草在住。まずは、芥川賞と直木賞についてどのような賞か簡単にみていきましょう。他方、平成以降の受賞者だけに絞ると、状況は変わります。直木賞の女性受賞者は35%、芥川賞では40%を超えています。実際、今回直木賞を受賞した大島さんの会見でも「たまたまそうだったんだろうなと思うくらいです」との答えでした。今回の令和初となる選考会では、芥川賞には今村夏子さんの「むらさきのスカートの女」、直木賞には大島真寿美さんの「渦 妹背山婦女庭訓 魂結び」が選ばれました。芥川・直木賞の両賞で女性が受賞するのは約6年ぶりです。 日本文学賞の中でも有名なタイトルと言えば【芥川賞】と【直木賞】です。1935年に創設し80年以上の歴史があり、上半期と下半期の年に2回発表されます!少し前では芸人の又吉直樹さんが芥川賞を受賞し、話題を呼びました。誰もが一度は耳にしたことのあ 先週、第161回芥川賞・直木賞の受賞者が発表されました。新元号となって初めての今回の受賞では、芥川賞と直木賞の双方が女性作家であることが注目されています。直木賞については、候補の6作品すべてが女性。女性作家が注目される背景には何があるのでしょうか。 直木賞の候補となっていた作品が選考委員の判断で芥川賞に回され、そのまま受賞に至ったケースはあります。松本清張の『或る『小倉日記』伝』です。松本清張といえば現代ではサスペンスの作品が頻繁にドラマや映画になるので、芥川賞を受賞しているというのは意外ですね。太宰はその後も、自分の作品を推してくれた佐藤春夫に何度もお願いの手紙を送ったり、第3回のときには川端にもぜひ自分に賞を与えてくれるよう手紙を出したりしたのですが、結局受賞することはありませんでした。怖いもの好き必見!怪談本おすすめ6選【有名作品から実話題材まで】枕草子の内容をよく知れるおすすめ本【漫画から原文付きの上級者向けまで】2008年に芥川賞を受賞した川上未映子の『乳と卵』。大阪弁交じりの特徴的な文体で、女性の身体とその変化を描いた物語が展開されています。ちなみに、川上の夫は同じく芥川賞作家の阿部和重です。お笑いコンビ・ピースの又吉直樹の小説『火花』。芸人として初めての芥川賞受賞ということで大変話題を呼び、ドラマや映画、舞台にもなりました。厳しい芸人の世界を通して描く人間模様は、人にとって「笑い」とは何なのかを問いかけてきます。芥川賞は、候補となる小説の作者を「無名、または新進の作家」としています。その作者は新人と呼べるかどうかは論点となることがあり、例えば1958年上半期の大江健三郎の受賞は論議を呼びました。黒田の受賞作『abさんご』はかなり実験的な小説で、全文横書きの携帯小説のような体裁ながら「固有名詞」を一切使っていません。1960年代から執筆を続けていたとはいえ、黒田は『abさんご』がデビュー作です。1963年に1度受賞歴があるものの、その後文学賞への応募や印刷物での発表はせずにコツコツ書いてきたものが結実して『abさんご』になったのだと感じます。© 2020 レキシル(Rekisiru) All rights reserved.芥川賞と直木賞の境は時々あいまいになることがあります。けれども、まだどちらも受賞した作家や作品はありません。『スティル・ライフ』は1988年に芥川賞を受賞した池澤夏樹の小説です。人との出会いによって変化していく世界の見方を鮮やかに、そして詩的に描いています。池澤は1995年から16年間、芥川賞の選考委員も務めていました。芥川賞を受賞すると正賞として懐中時計が、副賞として100万円がもらえます。懐中時計は戦争中には硯や壺に変わったこともありましたが、戦後には再び懐中時計に戻ったそうです。なぜ「懐中時計」なのでしょうか。芥川賞は純文学を対象とした文学賞なので、一見とっつきにくいと思われるかもしれません。けれども、賞自体について詳しく知ってみると少し身近に感じられてこないでしょうか。この記事を読んで、これからどんな作品が受賞するのか楽しみに思ってくれたら嬉しいです。芥川賞は芸術性を重視した純文学作品を、直木賞はストーリー性を大切にした大衆小説を対象としています。「芥川賞の受賞作はつまらない」といわれるのはここがポイントで、純文学作品はストーリーの面白さをさほど重要視していないのです。起伏のある起承転結よりも、表現の美しさや革新性を大切にしています。大江は1957年下半期に開高健と受賞を争って落選したのですが、それから受賞までの半年間にたくさんの作品を発表し、1958年上半期の候補作のうちでは抜群の完成度を誇っていました。彼が新人と本当に呼べるのか、議論が交わされた結果の受賞だったのです。そのときの選考委員を務めた佐藤春夫は、「芥川賞は新進作家の地位を安定させるための賞になってしまった」と皮肉を述べています。小川洋子の『妊娠カレンダー』は、1991年に芥川賞を受賞した作品です。描かれているのは主人公の姉の妊娠中のさまざまな変化で、主題自体は珍しいものではありません。けれども小川の独特な静けさをもつ世界観が展開されていて、読んでいると思わず引き込まれます。それでは、最年長受賞者は誰だったのでしょうか?それは、2013年に第148回芥川賞を受賞した黒田夏子です。75歳8か月での受賞は当時大きな話題を呼びました。芸術性とストーリー性が相反するなのかというと、それは違うと筆者は考えています。革新的な表現でさらに内容も面白い、という作品も存在するからです。どちらが小説として優れているというよりも、2つの賞は評価する基準が違うので比べられない、というのが正解でしょう。芥川龍之介とはどんな人?生涯・年表まとめ【性格や友人関係、死因について紹介】では、どんな作品が芥川賞の候補となるのでしょうか。純文学作品であることを前提とすると、条件には次の2つが挙げられます。芥川賞の設立当時、受賞する新進作家たちは貧しい青年が多かったといいます。そこで創立者の菊池寛は「お金のほかに、いざとなったら質屋で小金に替えられるものを」と懐中時計を贈ることに決めたそうです。菊池の思いやりは現在でも受け継がれているのですね。2016年に芥川賞を受賞した村田沙耶香の『コンビニ人間』は、36歳独身で恋人もいず、コンビニでアルバイトを18年続けている女性が主人公の小説です。主人公の生き方は私たちにとって「普通」とは何なのかを真摯に問いかけてきます。20か国語に翻訳され、世界中で読まれている作品です。また、山田詠美や角田光代、島本理生などは芥川賞の候補になりながら、その後に直木賞を受賞しています。直木賞は芥川賞と違ってある程度キャリアがある作家を対象としている部分もあるので、そういったことがよく起こるのです。フランツ・カフカの思想や人物像が分かるおすすめ本6選【初級から上級まで】明確な規定があるわけではありませんが、原稿用紙に換算すると100枚から200枚程度の長さの小説が候補に挙がります。けれども今までにもごくまれに、中編小説以上の長さの作品が候補となったり受賞したりすることがありました。柴田翔『されどわれらが日々―』は原稿用紙で280枚ほどの作品でしたが、1964年上半期に芥川賞を受賞しています。純文学とは?大衆文学との違いや魅力、歴史について分かりやすく解説◼︎ 歴史に対して一言19歳の頃、大学の課題で縄文土器について詳しく調べ、とても惹かれるようになりました。特に縄文時代後期の「注口土器」が好きです。これはほぼ現在私たちが使う「急須」と同じかたちをしています。「何千年も前の人が目の前にある急須と同じかたちのものを使っている!」このことを思うとき、私は「用の美」というものに思いを馳せ、人間の存在や歴史にロマンを感じるのです。◼︎ 好きな歴史上のジャンル#美術史 #文学史 #日本史 #心理学史◼︎ 好きな歴史上の人物#岡本太郎 #上村松園 #伊藤若冲 #宮沢賢治 #夏目漱石 #与謝野晶子 #南方熊楠 #鈴木大拙 #フロイト #ユング #カール・ロジャース #レイチェル・カーソン普段小説に馴染みがない人でも1度は耳にしたことがある「芥川賞」。授賞後のインタビューなどをニュースで目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。芥川賞の最年少受賞者は当時19歳11か月の綿矢りさです。『蹴りたい背中』で第130回芥川賞を受賞したとき、綿矢は早稲田大学の文学部に在学していた大学生でした。17歳のときには『インストール』で文藝賞も受賞している、まさに早熟の天才です。作品の長さが魅力と比例するわけでも、逆に反比例するわけでもないのでこの「短編、もしくは中編」という基準は選考のしやすさや商品としての売りやすさが関係していると考えられています。けれども結局どういう賞なのかよく分からないし、受賞作品も読んだことがないという人もたくさんいます。「芥川賞受賞作はつまらない…」なんて声も聞かれますが、それは他の小説と楽しむポイントが違うからそう感じてしまうだけ、と筆者は考えています。上半期の受賞作はその年の12月から翌年5月までに発表された作品の中から候補が選ばれ、7月中旬に選考会と発表が行われます。下半期は6月から11月までが対象となり、翌年の1月中旬に選考会・発表があります。発表の翌月には授賞式が行われ、さらにその翌月の「文藝春秋」に受賞作の全文が掲載されます。ちなみに、第130回の芥川賞は金原ひとみの『蛇にピアス』とのダブル受賞でした。このとき金原も20歳5か月、さらに候補に挙がっていた『生まれる森』の島本理生も20歳8か月です。若い世代が文学界に名乗りを上げてきた記念すべき回といえるでしょう。当時の選考委員を務めていた川端康成によると、太宰の落選理由は「彼自身の生活に問題があるため」。同じく選考委員だった佐藤春夫は太宰の『道化の華』を推薦していたらしいのですが、選考会ででは太宰の麻薬中毒のことも考慮に入れたうえでの判断を下したといいます。太宰は「川端は大悪党だ」という反論をしたのですが、川端はそれに対して「受賞した石川達三と太宰の票が接近していたわけではないし、太宰を強く推す人もいなかった」とさらに反論しました。芥川賞と同じくらい権威のある文学賞に「直木賞」があります。2つの賞の違いは、対象とする作品のジャンルです。芥川賞について、その選考基準や受賞作の魅力などをお伝えしてきました。いかがでしたでしょうか。ここでは、純文学が好きで「芥川賞受賞作は面白い!」と断言している筆者が芥川賞がどのような賞なのか解説します。また、後半では芥川賞受賞作のうち特におすすめの作品を5冊ご紹介していますので、楽しみにしていてください。